BiSHサウンドを作り出すSCRAMBLESが新スタジオ開設、松隈ケンタの狙いとは?

SCRAMBLES代表を務める松隈ケンタ

松隈ケンタ率いる音楽クリエイターチーム「SCRAMBLES」が、2019年12月5日、新スタジオを下北沢茶沢通り沿いにオープンさせた。スタジオの場所は、銀杏BOYZや[ALEXANDROS]など、数多くのアーティストを輩出してきた名門音楽事務所「UKプロジェクト」のオフィス跡地。BiSHをはじめとしたWACKグループ、井上苑子、KAT-TUNなど、幅広いアーティストたちの楽曲制作を行っている「SCRAMBLES」がロックの聖地に立てた新スタジオとはどんな施設なのか。松隈ケンタに案内してもらいながら、スタジオについて説明してもらった。

「音楽の下地がある街という点が重要でした。福岡のオフィスも、ライブハウスがいっぱいある音楽の街・親不孝通りに作ったんです。東京のスタジオに関しては、UKプロジェクトの跡地ということで、機運とか音楽の歴史が詰まっている。そういう流れを受け継ぎつつ、やれたら一番いいかなと思っています」

本スタジオを作るにあたって、一番重視したのは「機能性」だと松隈は語る。

「昔のスタジオは何億円もする大きな卓が目玉だったけど、今の時代、パソコンで処理できるようになったので、いらないものは完全に省きました。ただ、スピーカーは構造上おそらく100年経っても変わらない。そこで、今回ちゃんとしたものを買おうと、メインスピーカーに、レイオーディオという高級スピーカーを導入しました。このモデルは普通の楽器屋では手に入らないし、他のスタジオにもなかなかないです。それによって、SCRAMBLESにしかない音が出せるし、その音で調整するので他で作っている音と差別化できる。先週、実験がてら、BiSのアルバムの歌録りをしたんです。ラフミックスがあがってきているんですけど、だいぶ変化しています」


新スタジオのメインコントロールルーム、中央にあるスピーカーがレイオーディオ


左からAPIのイコライザー、A-Designなどのマイクプリ、EMPIRICAL LABSのコンプレッサー などを用意している


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