ジミ・ヘンドリックス、5時間超の『バンド・オブ・ジプシーズ』完全版がリリース

ジミ・ヘンドリックス(Photo by Müller-Schneck/ullstein bild via Getty Images)

ジミ・ヘンドリックスの5枚組CD『バンド・オブ・ジプシーズ:コンプリート・フィルモア・イースト』日本盤が本日12月4日にリリースされた。伝説的ギタリストによる全4回の歴史的ライブをオリジナルの演奏順でまとめており、これまでに一度も発売されていないもの、新しくリミックスされたものを含め全43曲、5時間を超える内容となっている。

モンタレー・ポップやウッドストックでの劇的で忘れ難い名演と並び称されるフィルモア・イーストでのヘンドリックスの伝説的ライブは、輝かしいキャリアの中でも限りない可能性に満ちた重要なターニング・ポイントとなっている。

2日に渡って行なわれた4回の圧倒的コンサートで、ジミ・ヘンドリックスとビリー・コックス、バディ・マイルスがロックとR&Bとファンクの垣根を打ち破り、何を作り出そうとしていたのか明らかになる。これらの演奏は当初、1970年1月1日の回2のライブからドラマチックでキーとなる曲「マシン・ガン」など含め全6曲をまとめた『バンド・オブ・ジプシーズ』として、1970年4月に発売。豊かなアレンジ、ロックとソウルの力強いミックスチャーでヘンドリックスの多くのファンを驚かせ、沸き立たせた。



1969年6月、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスは人気の絶頂期にあったにもかかわらず解散。ヘンドリックスは8月のウッドストックで演奏するために新たに大規模なバンド、ジプシー・サン&レインボウズを組み、新しいステップを踏み出す。この大所帯のバンドには、1962年にケンタッキー州フォート・キャンベル第101空挺部隊で共に従軍していたときに仲良くなった長年の友人、ビリー・コックスがベースで参加していた。ジプシー・サン&レインボウズは短命だったが、10月にバンド・オブ・ジプシーズが正式に生まれた。メンバーはヘンドリックスとビリー・コックス、そしてエレクトリック・フラッグのドラマーであり、ときとしてリード・ボーカルも担当するバディ・マイルス。ヘンドリックスは彼等とのコラボレーションに刺激を受け、「パワー・オブ・ソウル」や「バーニング・デザイア」、そして画期的で創造性に満ちた「マシン・ガン」のような、進取の手応えある曲が生まれることになる。

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