メガデスのデイヴ・ムステイン独占告白、がん公表後の沈黙を破る

がん発見のきっかけは?

―がんはどのように見つかったのですか?

あのときはツアー中で、自宅に戻ったときに歯の治療をしなきゃいけなかった。赤毛のせいで俺の歯は相当の知覚過敏でね。仮歯を本歯にするときに歯医者に「歯茎の中に器具の一部が入っているような感覚がある」って伝えた。歯の周辺に違和感があったんだ。すると、歯医者が「それなら口腔外科で診てもらった方がいい」と言った。そこで、口腔外科医の診察を受けたら、そいつがとんでもない医者でね。俺の歯を見た途端にいきなり席を外し、俺はそのままずっと待たされた。やっと戻ってきたと思ったと思ったら、その医者が「これはビッグC(訳註:がんの意)のようだから、耳鼻咽喉科で診察しないとダメだ」と言うんだよ。俺はとにかく、その医者のマナーの悪さに驚いた。本当に最低な医者だったんだ。車に戻った後、本当に気分が悪かったよ。そして、エクスペリエンス・ヘンドリクス・ツアーに戻った。

あるエンドース契約をした担当者の友人が緊急外来勤務の医者で、そのツアー中に俺の喉を診に来てくれた。その医者が「これは毎日20回は見る症状だ。何もないよ。自宅に戻ったらチェックしてもらえばいい」と言ったから、俺は「ありがたい!」と思ったよ。そのままヘンドリクス・ツアーを続けられたし、最高に楽しかった。そしてフロリダでプレイした時に、耳鼻咽喉科でチェックしてもらったのさ。それから2週間、何も連絡がなかったから、俺は「連絡がないってことは大丈夫だよな?」って思っていた。でも、その医者に連絡して話したら、「ああ、そうだ、君はがんだよ」って。

―その知らせをどう受け止めたのですか?

当然「ファック!」ってなったけど、その後に「そうか、わかった、ムステイン、お前なら克服できる」って思った。そして、コイツの退治を開始した。それまで覚えた身体の癒やし方をすべて考えてみたし、マーシャルアーツで学んだ方法も考えたし、医者が有効だと言ったことはすべて実行したね。これで完治して、再発の連絡が来ないことを願っている。今は最高に良い気分だよ。

―つまり確実にツアーに戻れると?

まあ、医者たちはそう言っていないけどな。でも、連中は俺の治癒力の高さに驚いていたよ。俺のために祈ってくれるファンが世界中にいるし、俺もちゃんと身体をケアするし、俺のことを知っていれば、これ以外の結果になるなんて誰も思わないよ。俺は絶対に妥協しないが、完全な成功、この場合は勝利なら良しとするね。

Translated by Miki Nakayama

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