中川翔子インタビュー「もしかしたら5年どころか人生丸ごと詰まっているかもしれない」

約5年ぶりのアルバムをリリースする中川翔子



―新曲「ある日どこかで」では、中川さんの父・中川勝彦さんが残していた歌詞を繋いで作詞をしたと伺いました。

中川:この曲に出会えて本当に良かったと思えるくらい心震える素晴らしい曲に出会えました。アルバムの中でも1番聞いて欲しい曲です。先日、たまたま父の荷物を整理していたら、スケッチブックに書き残していた歌詞だったり、直筆の絵がたくさん出てきて。父は私が9歳の時に亡くなったので、いなくなってからの方が長く経つのに、ずっとそばにいてくれるような感覚があるんです。思春期で反抗期の時は、いない父のせいにしたりして、ずっといないことを考えるのが怖いと思っていたんですけど。仕事を始めてから、ライヴハウスが父の回っていた場所ばかりだったり、どの都道府県にいっても一緒に仕事をしていたという人が声をかけてくださったり、父の足跡が本当に続いていて。好きなものも似ているし、私が化石を集め始めたら、父の集めていた化石がたくさん出てきたり。先に全部やられてるんですよ。だから父が好きなものも不思議と分かるんです。



―足跡を辿っているような感覚があるからこそ、その先も想像する事ができると。

中川:今はYouTubeやニコニコ動画で好きなことを発信する事ができますよね。そういうことをしたかった人だったんじゃないかなと思うんですよ。今の時代の方があってたんじゃないかなと思いつつ、そうじゃなかったからこそ、こうして紙で残ってるんだと思うと、やっぱり残してくれたことに意味があるような気がして。今回アルバムでバラバラだった歌詞を繋いで1曲にしたら、会えなくなった人からの次の世代への愛のメッセージを歌う曲になりました。父は愛について色んな言い回しをしていたので、父らしい歌詞にまとまったかなと思います。曲はウォルピスカーターさんに作ってもらいました。若手のクリエーターさんなんですけど、気持ち良く歌えるメロディーで、聞いた瞬間からすごくしっくりきましたね。



―どうして「ある日どこかで」という曲名にされたのでしょうか?

中川:家にずっと懐中時計があるんです。「これ何?」って母に訊いたら、「父さんと別れそうになった時、一緒に映画『ある日どこかで』を見たら仲直りした」そうで。そして、その後私が産まれたみたいなんです。その映画は、懐中時計をきっかけに過去に戻る恋愛のお話なんですけど、父が亡くなる直前の病室に止まったままの懐中時計が置いてあったらしく、鳥肌が立ちました。それに父も「SOMEWHERE IN TIME」という『ある日どこかで』という映画をモチーフにした曲を書いていたんです。親から子へ受け継ぐ血の中にも記憶や想いって残るんだなと思ったし、会えなくてもその存在って心の中にずっと残るので、大切に歌い重ねていきたい曲になりました。今回のアルバムは是非お父さんお母さんも色々な想いで聞いて欲しいと思います。

―本作には、本当に中川さんの様々な想いが込められていますね。

中川:子どもの頃は純粋に憧れの数だけワクワクしていて。思春期になってジャケットのおどろおどろしい空の色のようにモヤモヤして悩んで、そんなガラスのハートだからこそ入ってくる光も強くて、今はそんなことも絵を描けるくらい全部抱きしめている。今まで「死ぬんじゃねーぞ!!」って言ってきたんですけど、2019年を駆け抜けて今は「生きてきて良かった!!」に変わってきたというか。私自身、これからも自分の色を見つけてこのまま進んでいくんだと思います。



<アルバム情報>



中川翔子
『RGB ~True Color~』

発売日:2019年12月4日(水)
形態:アルバム(全3形態)
・完全生産限定盤(CD+DVD+付属品予定)6800円+tax
・初回生産限定盤(CD+DVD)3618円+tax
・通常盤(CD)1800円+tax

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