中川翔子インタビュー「もしかしたら5年どころか人生丸ごと詰まっているかもしれない」

―そこから今回のアルバム発売に至った経緯を教えていただいてもよろしいでしょうか?

中川:待っていてくれた方と新しく出会ってくれた方たちの想いが未来を動かしてくれたんだと思います。今年はポケモンの映画の主題歌「風といっしょに」とアニメのエンディング「タイプ:ワイルド」を歌えて、日本全国色々なところにリリースイベントで行かせていただいたんですね。今まで行ったことがないようなところでもたくさんの方が待っていてくれて。今年が一番、「生きていてよかった」と思えた年だった。年内にアルバムも出せることがこの夏に決まって。だから本当に集大成感のある今年、5年間の汗と涙と出会いと別れの全てを詰め込もうと思ってできたアルバムですね。

―そんな様々な活動をされてきた中川さんの5年間が詰まっている本作ですが、それぞれ色の異なる3形態でアルバムが発売されますね。

中川:歌っている時も、ラジオの時も、声優の時も、全部無理しない素の自分の延長なんです。自分にもいろんな色があるけれど、振り返った時に全部意味があったんだなと。それで今回は、光の三原色で好きな色が作れるというテーマにしました。ポケモン感もありますよね(笑)。始めてジャケットを自分で描いたんです。過去にも向き合って、今まで黒歴史だと思い込んでいた時間すらも、意味を持って未来を助けてくれてると感じました。もしかしたら、この5年どころか人生丸ごと詰まっているかもしれないですね。



―ジャケットにも様々なモチーフが用いられています。

中川:先日まで流れていたポケモンの「タイプ:ワイルド」って言う曲は、21年前の楽曲をヒャダインさんがアレンジしてくれた曲で。TVアニメで放送されてすぐに子どもたちが歌えるようになっているんですけど、子どもって本当にすごいですよね。大人とは時間軸も吸収力も違う。先日もイベントで大阪のある街に初めて行ったんですけど、イベントが始まる前から、子どもたちが早口で難しい「タイプ:ワイルド」を完璧に覚えて合唱していて。本当に幸せだなって感じました。未来の地球を回す今の子どもたちを笑顔にしたい。それが大人になってからの一番の夢なので。ジャケットの絵も最初はただの草原だったんですけど、昔を思い返すと自分にとって宝石だと思えるものが一杯あって。そんな思い出こそ、いつか輝く宝石になると思うと、イベントで出会った子どもたちの思い出になってくれたらいいなと言う思いを込めて、こういう絵になりました。

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