億万長者の死の謎に「火に油を注ぐ」看守の逮捕劇

エプスタインの死をめぐる様々な議論

さらに問題なのが、今回の逮捕がエプスタインの死をめぐる様々な議論をより煽り立ててしまうことだ。アンドリュー英王子やビル・クリントン元大統領、ドナルド・トランプ現大統領などと繋がりのあったエプスタインは、彼の著名なお友達に不利な証言をさせないように殺されたのではないかという憶測が多くの人から挙げられている。このような説から”Epstine didn’t kill himself(エプスタインは自殺しなかった)”というミームがインターネット上で生まれ、元アメリカ海軍特殊部隊のマイク・リトランドもFOXニュースでのインタビューでこれについて言及している。

ニューヨーク市の検視官による司法解剖の結果、エプスタインの死因は自殺だったと正式に発表されたが、私立病理学者のマイケル・バーデン医師はこれに異を唱え、『Fox & Friends』でエプスタインの舌骨の損傷は「首吊り自殺で見られるのは見非常に稀で、絞殺での方がずっと頻繁に起こり得ます」

今回の逮捕は様々な憶測が飛び交うところに「油を注いだ」とレヴィン氏は言う。「今わかることは、政府は2人の看守がよそ見をしていただけでなく、嘘の記録をして積極的に隠蔽しようとしたから起訴したということです」と語った。「しかしなぜそんなことをしたかは未だ不明です」

同時に、連邦政府はエプスタインの犯行の捜査に真剣だということがわかる。少女たちを斡旋していたエプスタインの愛人にして相続人のギレーヌ・マクスウェルをはじめとした、彼の側近たちがこれから起訴されても驚かない、とレヴィン氏は言った。

「私がエプスタインの一味にいたらとても神経質になっているでしょう」とレヴィン氏。「どんな弁明ができるか考えます」

Translated by Mika Uchibori

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