miletが語る「孤独」との向き合い方、マンウィズとの共演、収穫に満ちた2019年 

milet(Courtesy of SME Records)



―それにしても、2019年は夢がどんどん現実になっていった1年じゃないですか。

milet:いや、夢にも思ってなかったことばかりです!

―少し気が早いですが、この1年を振り返ってみていかがでしょう?

milet:まずは今の環境に慣れることを目標にしていたんですけど、ちょっと慣れた気がします。曲作りの仕方や緊張との向き合い方もそうだし、初めて会った人との打ち解け方とか、仕事以外のことでもそう。成長しているのかはわからないけど、楽しい1年でした! 何年分くらい濃密な時間を過ごしたんだろう。あとは出会いにも恵まれましたね。たくさんの人と出会ったけど、みんな顔が思い出せると思います。

―すっかり名前や歌声が知れ渡って、デビュー前とはだいぶ違う人生になったんじゃないですか。

milet:うん、本当に。ただやってることは変わらないですけどね。テレビに出たりもしてるけど、曲作りの仕方も変わってないし、クセも変わってない。そう考えると何も変わってないです。

―ちなみに、2019年の音楽で何か印象的なものはありましたか?

milet:この1年は自分のデモをとにかく聴いてました。新曲を聴かないことで有名な私なんでね(笑)。だからどうだろう……最近よく聴いてるのはモードセレクター。

―懐かしい名前ですね。レディオヘッドのトム・ヨークともコラボしてた、ベルリンのエレクトロ・ユニット。

milet:そうそう。「この人たち最近何やってるんだろう?」って調べたらニューアルバムを出してて。しかも、メチャクチャかっこいいんですよ! 何も考えたくない時とかに、「Wealth」って新曲をよく聴いてます。あとは意外かもしれないけど、米津玄師さんの「パプリカ」とか。

―今時の小さい子どもは「パプリカ」を聴きながら踊るそうですよね。ウチの甥っ子もそうで。

milet:そうなんですよ! 仲良くさせていただいてる女優さんのお子さんが、「パプリカ」で踊ると聞いて仲良くなりたくて。毎晩のように練習してます。親戚のおばさんみたい(笑)。



―音楽以外だとどうです?

milet:武蔵野美術大学美術館の「スタシス・エイドリゲヴィチウス:イメージ──記憶の表象」(11月9日まで開催)。最近、たまたま行ったんですけど、すーっごいよかった! 知らない人が作ってるはずなのに、共感できるところが多すぎて気持ち悪かったです(笑)。

―たしかに好きそうですけど、どこに共感したんですか?

milet:目の奥の暗さ。たぶんスタシスさんは、テーマがあるものもあるけど、何でもないものをたくさん描いてる人で。見る人が勝手に考えればいいって作品が多くて、そこがよかった。いい意味で他人任せ。私もたまに絵を描くと「これ何?」って言われるんですけど、別に何でもないんですよ。その感じがすごく似てる気がしました。

―前々回のインタビューでも「孤独を知らない音楽は信用できない」と話してましたけど、どこか闇のある表現に惹かれやすいのは、miletさんの信頼できるところだなと。

milet:なんでですか(笑)。目の奥の暗さって、生きてる人間にはないものがあるんですよ。私は人間にはないものが好き。魚の目とかがすごく怖いけど、でも同時に綺麗だなとも思うんです。私は呆然とした表情をしてると「死んだ魚の目」てよく言われますけど、あそこまでの漆黒さはないと思う。やっぱり私にはないものなんですよ。

―「Imaginary Love」とマンウィズのくだりにも通じる話ですね。畏怖の念を覚えるからこそ、より美しく思えてくる。

milet:そう、あの(魚の眼の)暗さには踏み込めないし理解もできないけど、だからこそ惹かれるものがあるというか。

―最後に、ワンマンライブ“eye”についても聞かせてください。9月末に「セットリスト練り中」とツイートしてましたよね。

milet:セットリストはできました! これまで30〜40分くらいのステージしかやってないので、スタミナと歌詞が覚えられるかが不安ですけど……(笑)。まっさらな気持ちで聞き返しながら、「いい曲作ってきたな~!」って我ながら思ったりもして。

―ライブといえば、驚いたのはサマソニですよ。miletさんの出番は朝イチの午前10時だったのに、駆けつけたら(1万人収容の)SONIC STAGEが超満員。

milet:私もビックリしました! (ステージの)上から見たら後ろまでビッチリで。



―周りのお客さんもみんな「可愛い〜」「歌上手い〜」と興奮ぎみで。かくいう僕自身、音源よりも遥かにダイナミックなボーカルに驚きました。

milet:いやー、嬉しい。今年は夏フェスに3回出演して(ROCK IN JAPAN FESTIVAL、サマソニ大阪・東京)、サマソニが最後の出演だったんですけど、先の2回を経てやり方が掴めたというか。自分のなかでどういうエネルギーの使い方をしながら動くのか、音響周りのコンディションの合わせ方、お客さんがどこらへんで元気になるかとか、ちょっとずつコツが見えてきたんです。それもあって、サマソニ東京ではやりきることができました。今回のワンマンはどうなるんだろう? ステージの緊張感にはだいぶ慣れたつもりなんですけど。

―ステージ上のmiletさんは、むしろ楽しそうに堂々と歌ってるように見えますよ。

milet:それはもう、一度ステージに出たら戻れないっていう諦め(笑)。でもやっぱり、(客席の)みなさんの顔を見るとホッとしますね。

―実際にMCでも言ってましたよね。

milet:そうなんですよ、久々の友人に会ったような感じ。私のことを最近知った人もたくさん来てくれると思うし、どういうノリ方になるのかな。私自身も探っていきたいし、お客さんのことも見ていきたい。

―そして、2020年もすでに予定は盛りだくさん?

milet:そうなんです。だからまた会いましょう!



〈リリース情報〉

milet
『Drown / You & I』
2019年11月6日発売

初回生産限定盤(CD+DVD) 価格:¥1,500+税
通常盤 価格:¥1,250+税
期間生産限定盤(CD+DVD) 価格:¥1,500+税

〈CD〉
M1「Drown」※TVアニメ『ヴィンランド・サガ』エンディング・テーマ
M2「You & I」※花王「フレア フレグランス &SPORTS」CMソング
M3「Fine Line」
M4「Imaginary Love」

〈DVD〉
初回生産限定盤:「us」「Fire Arrow」MUSIC VIDEO
期間生産限定盤:「ヴィンランド・サガ」ノンクレジットエンディングムービー


初回生産限定盤

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通常盤


期間生産限定盤

〈ライブ情報〉
milet first live "eye"
2019年11月7日(木)大阪・梅田CLUB QUATTRO
2019年11月11日(月)東京・恵比寿LIQUIDROOM
※全公演ソールドアウト

milet公式サイト:
https://www.milet.jp/

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