「破産宣告」からの復活、ギブソンCEOが語る「100年のビジョン」

ギブソンの新しいCEOに就任したジェームズ・カーレイ(Photo by Takanori Kuroda)

昨年、音楽業界に激震が走った「ギブソンの破産宣告」。世界中が老舗ギターメーカーの行く末を按じる中、救世主として現れたのが「リーバイ・ストラウス」のブランド責任者を務めていたジェームズ・カーレイ新CEOだ。先月、来日を果たし、ローリングストーン ジャパンに意気込みを語ってくれた。

昨年11月より、ギブソンの新しいCEOに就任したジェームズ・カーレイが、来日を果たしローリングストーンジャパンのインタビューに応じてくれた。ジーンズの大手メーカーである「リーバイ・ストラウス」のブランド責任者を経て、昨年春に「破産宣告」を余儀なくされた老舗ギター・ブランドをどのように立ち直そうとしているのか。「Original Collection」と「Modern Collection」、そして「Custom Shop Collection」という新しい3つのコレクションを柱としながら、新たなステージへと挑むギブソン。彼らが思い描く「ここから100年のビジョン」について熱く語ってもらった。

──このたびギブソンの CEOに就任された心境から、まずはお聞かせいただけますか?

このアイコニックなブランドの、新しいリーダーになれたことを非常に光栄に思っています。もともと私はミュージシャンとしてギターを弾いていた時期があり、プロフェッショナルな仕事としては音楽以外の分野でキャリアを重ねてきましたが、ずっと音楽に対する情熱は持ち続けていました。ですので、今回そんな自分の「経験」と「情熱」がようやく一つとなり、他でもないギブソンでその力を発揮できることに大きな喜びを感じています。

──いったんは「破産宣告」を余儀なくされた老舗ギターメーカーを、どのように立て直そうと考えましたか?

これまで私が学んできたことの一つは、「素晴らしいブランドは決して死なない」ということです。もちろんギブソンに関しては、もう一度エネルギーを取り戻すために、新たな試みに挑戦したり、工夫を凝らしたりする必要がありました。考えるべきことは、「そもそもギブソンのDNAとは何か?」ということでした。ギブソンがアイコニックなブランドへと成長してきた、その元々の理由はなんだったのかというところへ立ち返る必要があると。

すなわちクラフトマンシップやクオリティ、サウンド、トーン、アイコニックなギタリストが弾く、アイコニックなシェイプのギター。私たちギブソンは、これらの要素を全て注ぎ込み、100年以上にわたって素晴らしいサウンドを作り上げてきた「シェイパー・オブ・サウンド」(サウンドを形づくる者)だということ。その上で、さらにここから100年のヴィジョンを思い描くことがミッションなのです。

──あなたが思い描く、「ここから100年のヴィジョン」とは?

ギタリストが望むギターを作り、世界中で最も愛されるギター・ブランドになるという事です。それはすなわち、ギタリストにとって適正であるということ。ギタリストが求めるギターを形にすることが、世界中で愛されプレイされるために必要なことだと考えています。

──ギタリストがギブソンに求めていることとは?

二つあると思っています。一つは、「何も変えず今のままのギブソンでいてほしい」という声。そしてもう一つは、「何か新しい部分は?」という声(笑)。ベクトルが正反対の要望があるわけですね。そこで私たちは「Original Collection」と「Modern Collection」という2つのコンセプトを打ち立て、バランスよく進めていきたいと思っています。





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