「異質物」東京女子プロレスから生まれた魔法少女・坂崎ユカの恩返し

坂崎ユカ(Photo by Yoko Yamashita)



生まれも育ちも「文科系プロレス」 DDTの一員として最高の恩返しをしたい

─当初はアイドルグループに混じり、ライブハウスのイベントでリングを使わないマットプロレスを行っていた東京女子プロレス。そこから約6年の歳月を経て、今年は遂に両国国技館で行われる大会の“本戦”で試合が組まれるまでになりました。旗揚げメンバーとして、やはり感慨はありますか?

坂崎 東京女子プロレスって、他の女子プロレス団体に比べると、まったくの“異質物”としてスタートしているんですよ。アイドルイベントに参加するのもそうだったし、そもそも試合のスタイル自体も、男子プロレスがベースになっていて。

─やはり女子と男子では、プロレスのスタイルが違うんですね。

坂崎 そういうことも知らなかったんです、最初は。基本的に、他団体の女子選手とは交流をしない鎖国状態なので、試合のスタイルだけじゃなくて、たとえば業界のマナーとかも全然わかってなくて。

─教えてくれる女子の先輩もいなかったから「女子プロレス」という世界を、理解するすべすらなかったと。いわば、絶海の孤島で生まれ育ったようなものからですね。

坂崎 そこにコンプレックスがあるわけじゃないんですけど、やっぱり“異質物”扱いされているんだろうな、という気持ちは今でもありますよね。でも、運営側の人たちや親団体にあたるDDTの方々は、それでいいんだよ、っていつも励ましてくれて。

─実際、そういうユニークな出自が東京女子プロレスならではの魅力を醸成したわけですしね。だからこそ、坂崎さんや、今回のタイトルマッチで闘う中島翔子選手のように、海外からも注目される選手が育った、ともいえるでしょうし。

坂崎 しょこたん(中島翔子)も、旗揚げからずっと一緒にいるメンバーなんですよね。練習でも、だいたい隣同士になるので、マット運動とかの基礎錬もレスリングの練習も、いつも一緒にしてたんです。



─いうなれば、2人のプロレスラーとしての歴史が、そのまま東京女子プロレスの歴史でもあると。

坂崎 そうなんですよね。“異質物”として生まれ育った自分たちが、ここまで成長できたってことを、たくさんの人たちに観てほしいですし、何よりも自分たちを生み出してくれたDDT(グループ)に試合で恩返しをしたい。それが、今回のタイトルマッチにかける、いちばんの想いですね。

─やはり自分たちはDDTグループの一員である、という意識が強いんですね。

坂崎 東京女子プロレスとは何か? と聞かれたら、私にとってその答えは女子プロレスよりも先に(DDTが標榜する)「文化系プロレス」なんですよね。それは、プライドを持って伝えたいこと。だから、他の女子団体と横並びにしてほしくない、ということではないけど、「文化系プロレス」では何処にも負けたくないかな。


Photo by Yoko Yamashita

─お笑いタレント志望からDPGを経てプロレスラーになり、今年でキャリアは約6年。こうしてお話を伺ってみれば、プロレスをまったく知らなかった人とは思えないほど、深く真摯にプロレスと向き合っているように思えます。坂崎さんが、そこまでハマってしまった、プロレスの魅力ってどこにあるんでしょうか?

坂崎 うーん。本当になんなんですかねぇ。なんというか、プロレスには自分がやりたかったことがすべて詰まっていたんですよ。だからフィジカルもメンタルも、試合をするときには、自分が持っている能力をすべて使い果たしたくなるような刺激があって。そういう感じのことを“中毒性”っていうのかな……。とにかく、今はプロレスをすることが楽しくて仕方ないんです(笑)。

試合写真提供=DDTプロレスリング

坂崎ユカ(さかざきゆか)
プロフィール上の出身地は「サウスタウン」。2013年12月、東京女子プロレスの旗揚げ戦でプロレスラーとしてデビュー。2017年6月、それまで無敗だった優宇を破りTOKYOプリンセス・オブ・プリンセス王座を戴冠。タッグ部門でも初代(パートナーは中島翔子)、第4代(パートナーは瑞希)の王座に就いている。2019年にはAEWへの参戦も果たし、世界に知られる存在となった。

<大会情報>
Ultimate Party 2019~DDTグループ大集合!~
2019年11月3日(日)
東京・両国国技館
開場13:30 開始15:00

【里歩選手参戦カード】
○プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合
<王者>中島翔子 vs 坂崎ユカ<挑戦者>

【その他主要カード】
○メインイベント~BLACK OUT presents KO-D無差別級&DDT EXTREME級両選手権試合
<KO-D王者>竹下幸之介 vs HARASHIMA<EXTREME王者>
○ユニオンMAX選手権試合
<王者>関根龍一 vs 高梨将弘<挑戦者>
○インディペンデントワールド世界ジュニアヘビー級選手権試合
<王者>石井慧介 vs 阿部史典<挑戦者>
○KO-Dタッグ選手権試合~4WAYハードコアマッチ
<王者組>佐々木大輔&高尾蒼馬 vs 彰人&勝俣瞬馬<挑戦者組> vs FUMA&久保佑允<挑戦者組> vs 藤田ミノル&下村大樹<挑戦者組>
○第2代KO-D10人タッグ王座決定戦
男色ディーノ&朱崇花&飯野雄貴&瑞希&トランザム★ヒロシ vs スーパー・ササダンゴ・マシン&まなせゆうな&黒潮“イケメン”二郎&大和ヒロシ&大石真翔
○総研ホールディングス presents ドラマティック・ドリームマッチ
ケニー・オメガ&里歩 vs アントーニオ本多&山下実優

他全14試合予定(アンダーマッチ含む)

【団体公式サイト】
DDTグループの生中継&過去の試合はこちら。
DDT UNIVERSE(月額900円で初月無料)
https://www.ddtpro.com/


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