「異質物」東京女子プロレスから生まれた魔法少女・坂崎ユカの恩返し

坂崎ユカ(Photo by Yoko Yamashita)



世界を驚かせた「魔法少女」が憧れるレスラーは意外にも……

─「魔法少女スプラッシュ」(トップロープに飛び乗ってから放つボディプレス)みたいな、坂崎さんが得意とするロープを活かした技も、わりと初期から使っていますよね。ケニー・オメガ率いるアメリカのAEWに参戦した際にも、坂崎さんのアクロバティックな技の数々が、観客を魅了していました。

坂崎 ああいう技も、実は誰かから指導を受けて始めたわけではないんですよ。練習の合間の休憩時間にロープで遊んでたら、たまたまできちゃった、っていう感じなんです。



─プロレスラーとして天性の素質があった、ということなんですね。

坂崎 基礎体力は、たぶん普通の女の子よりあったと思いますね。あと、性格的にできないことをそのままにしておけないタイプなんですよ。むしろ、できないことが見つかるのが嬉しいというか。

─課題を見つけて克服するのが楽しい、みたいな。

坂崎 ですね。だからプロレスの基礎練習は、東京女子の誰よりもしっかりやってる自信はありますよ。デビューしてからは、プロレスのことしか考えてないですし。

─目標にしている選手とかって、誰かいるんですか?

坂崎 試合映像をたくさん見て勉強した中で、いちばん好きになったのはWWEのエディ・ゲレロ(故人)さんですね。

─なんと! それまでプロレスを知らなかった女子が注目するには、かなり渋い選手ですよね。どこに惹かれたのでしょう。

坂崎 動きを見ただけで、私でも基礎がとてもしっかりしている人だってわかるじゃないですか。あと、なによりプロレスが大好きなんだな、ってことが試合を通じて伝わるんです。対戦相手に対するリスペクトがよくわかる試合をされる方でしたよね。

─言われてみれば納得ですが坂崎さんもまた、自分だけでなく相手を輝かせるような試合を、常に心がけているように思えます。とはいえ勝負へのこだわりをしっかりと持っているのも、エディ・ゲレロ的といえるのかもしれません。

坂崎 負けず嫌いっていうのは、自分に限らずレスラーなら誰でもあるじゃないですか。でも、それだけじゃ良い試合にはならないと思っていて。勝負という意味でもそうですよね。勝つためには、まず相手のことを考えないと。蹴り技が得意な人だったら最初に足を攻めて使えなくしておこうとか、そういう風に考えながら闘うのも、試合をしていて楽しいところだし。



─考えながら闘うという点では、シングルよりもタッグ戦のほうが楽しかったりしますか?

坂崎 そうかもしれないですね。タッグのほうが相手やパートナーの裏をかきながら闘う楽しみがあるというか。

─敵だけではなく味方も出し抜いちゃう。

坂崎 パートナーもアッと言わせたいんですよ。そのほうが、みんなでより刺激的な試合ができると思うから。最初はなんにも知らないで始めたけど、今は自分や東京女子プロレスの可能性をもっと広げていきたいんです。

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