妊婦を米国外から呼び寄せ「赤ちゃん工場」に利用していた男が逮捕

ポール・ピーターセン容疑者は米アリゾナ州マリコパ郡の査定人だった。(Photo by Maricopa County Sheriff's Office/Shutterstock)

米アリゾナ州の公選役職者が海外から妊婦を雇い、生まれた子供をアメリカの闇市場で売らせる計画に関与していた疑いで起訴された。

現地時間8日、養子縁組弁護士でアリゾナ州マリコパ郡査定人のポール・ピーターセンが違法に数十人もの妊婦をマーシャル諸島からアメリカに呼び寄せ、国内で生まれた子供を里親に最高4万ドルで販売する計画に関与していたとして逮捕された。検察は最大70人のマーシャル諸島の女性が巻き込まれたと見ている。

検察の調査によるとピーターセンはこの計画を2005年から組織しており、被害者は数十人に上るという。現在アーカンソー州、ユタ州、アリゾナ州の3つの州で通信詐欺、密入国、養子詐欺など合計62件の容疑で起訴されている。

3つの州からの裁判所文書によるとピーターセンはこの計画を2005年から組織していた。ピーターセンはマーシャル諸島の人間に金を払い現地の妊婦を探させ、彼女たちに一律1万ドルに加えて妊娠1カ月ごとに1000ドルを支払うことで、アメリカ国内で出産させ子供を養子に出させるようにしていた。渡米してから女性たちは出産までアリゾナ州メサにあるピーターセンが所有する住居で寝泊まりしていた。裁判所文書によると女性たちはひどい生活状況を強いられており、一度に最大15人の妊婦たちが床に敷いたマットレスに寝かされていた(実際、ピーターセンが逮捕された日の夜、8人の妊婦が彼の所有するメサの家に住んでいるところをアリゾナ州警察が発見した)。

里親たちはピーターセンに2万6000〜4万1000ドル支払い、生母の医療費に必要な額だと説明されたと供述した。証言と銀行記録から、ピーターセンは2016年から2018年の間に最高280万ドルの利益を得ていると見られている。

Translated by Mika Uchibori

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE