SUBLIME WITH ROMEの10年間
―あなたは夢を叶えたことになりますね! SUBLIME WITH ROMEとして過ごした10年間、いろんな出来事があったとは思いますが。
この10年でバンドが俺のファミリーになったという感覚があるんだ。それって素晴らしいことだと思うよ。
―10年待たずに解散するバンドもいますからね。
ああ、仮に10年続いたとしても、仲良しじゃいられなくなることがほとんどだと思う。どんな人間関係でも、長く一緒にいれば、良いところも悪いところも、何もかもが曝け出されるからね。ところが俺たちは一緒に笑い飛ばせるように関係性になったんだ。もちろんいろんな出来事があったけど、自分の意見を押しつけるとか、決めつけるとか、そういうことはなかったし、お互いにぶつかり合っても最後はみんなで笑えるような関係なんだ。だから、今もツアー先で一緒に過ごすのが楽しくて仕方なくてね。あと、学んだのは余計な期待をしない、ということかな。俺たちは音楽をやっているミュージシャンには違いないけれど……ただの人間だってことを思い知るからね。常に謙虚さを持ち、とにかく今を楽しむことにしているよ。おかげで様で活動を振り返っても、どれもこれも良い思い出ばかりさ。
―カルロス(・ヴェルドゥーゴ)がドラマーになってからは2年ぐらい経ちますよね。彼がバンドにもたらしたものは何だと思いますか?
良いアティテュードだね。(笑)。
―というと?
もちろんドラマーとしても優秀なんだけど、それ以前に人として優れてる。いい奴だし、穏やかだし、仲間思いだし、俺たちと同じでツアーが大好きなんだ。ツアーを楽しめるかどうかは大きなポイントだからね。俺たちぐらいツアーに出っ放しのバンドは人によっては、ずっとハッピーでい続けることが難しい場合もある。特に家族を持っていると、その辺のバランスを取るのは容易じゃないからね。でもカルロスは全く問題ない。
―カルロスとは以前からの知り合いだったんですか?
うん、何度か会ったことはあった。カルロスとは2年前のツアーから手伝ってもらったから、そのツアーを通して深く知り合ったようなものなんだ。前ドラマーのジョシュ(・フリーズ)はツアーが厳しくなってきて、あいつ自ら言ってきたんだよ、「このバンドのドラムを託せるやつがいるとしたらアイツ(カルロス)だ。超ファッキン・バッド・アスだ!」ってね。
―(笑)。
エリックにはそのセリフがすごく印象的だったらしくてね。そしたらなんと、カルロスはエリックの近所で、車で15分ぐらいのところに住んでいたんだ(笑)。それで早速、会おうということになり、話はトントン拍子に進んだというわけさ。ジャムってみたら、これなら上手くいく!という手応えも感じたからね。