米民主党候補アンドリュー・ヤン、自身最高額の資金調達に成功

米国大統領選を目指す民主党候補のダークホースが、2019年第3四半期に前四半期よりも3倍の資金を調達した(Photo by Matt Baron/Shutterstock)

米国民主党から大統領選への立候補を表明したアンドリュー・ヤン。テック専門で政治畑とは無縁だった彼が、2019年の7月〜9月の3カ月間で1000万ドル(約10億7000万円)以上の選挙資金を調達したという。

ヤンの選挙陣営によると、同年第2四半期に調達した金額の3倍を調達したと明かした。2017年に選挙キャンペーンをスタートさせて以降、四半期単位では彼自身の最高額を記録した。

選挙陣営の広報担当によると、ヤンのキャンペーンサイトYang2020には現在正味30万人以上の資金提供者(ドナー)が登録しており、陣営には630万ドル(約6億7400万円)の選挙資金があるという。

ヤンの立候補は、多くの民主党員にとってサプライズだった。政治の世界では全くの無名と言っていいヤンには当初、資金も人材もほとんどなく、行きあたりばったりの選挙運営だった。ところが44歳のヤンは、『The Joe Rogan Experience』をはじめとする長時間の人気ポッドキャスト番組が好評だったことと、ヤン・ギャングと呼ばれるネット上の熱狂的支持者のおかげで、2020年の選挙へ向けた予備討論会での支持獲得を目指し、ゆっくりとではあるが着実に歩みを進めてきた。RealClearPoliticsによる民主党世論調査トラッカーによると、何人もの上下院議員の候補者らを抑え、ヤンが6番目に着けている。彼はこれまで開催された全3回の予備討論会への参加条件をクリアしており、このまま行けば2019年に行われる残り全ての討論会に参加できるだろう。

「(2019年)第3四半期を見ると、全ての候補者の中で大きく支持を伸ばしたのはアンドリュー・ヤンだけです。彼は前期と比較して第3四半期には3倍の資金を調達しました」とヤンの選挙参謀を務めるザック・グローマンが、1000万ドル調達を発表した声明の中で述べている。「私たちは草の根的な資金調達により、600万ドル以上を集めました。私たちは選挙戦を戦い抜いて期待を上回り、スーパーチューズデーからさらにその先を目指すのに十分な資金を集めることができるでしょう」

ヤン陣営の発表によると、調達した1000万ドルの内240万ドルは、関連商品の売上だという。例えばヤンの非公式なMATH(Make America Think Harder)スローガン入りの帽子は、2万個売れている。また調達資金の99%は、1件あたり200ドル以下のネット経由の少額寄付によるという。

Translated by Smokva Tokyo

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