「ジョーカー」誕生から新作まで、全ヒストリー完全ガイド

かつてジョーカーのキャラクターは、コミックを通じて成長してきた。最近では顔を剥いだり、ジョーカー自身とダークナイトの現実と仮想が混ざりあったキャラクター「The Batman Who Laughs」は、コミックブック上のDCユニバースにおいて最も影響力のある邪悪なキャラクターになっている。


『ジョーカー』のホアキン・フェニックス

今またホアキン・フェニックス演じるクラウン・プリンスが、再び『ジョーカー』でハリウッドを席巻しようとしている。監督のトッド・フィリップスは、同作品がマーティン・スコセッシの有名な映画『タクシードライバー』に登場するトラヴィス・ビックルや『キング・オブ・コメディ』のルパート・パプキン等のキャラクターにヒントを得ていることを公言している。またフェニックスに関しては、主演した『ザ・マスター』で演じた精神障害を持つフレディ・クエルと比較せずにいられない。当初『ジョーカー』は評価が分かれたものの、ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。誰もがジョークのネタを知ってしまっていたなら、作品は本当にジョーカー映画として成り立つだろうか?

最新の『ジョーカー』とこれまでの映画作品との明確な違いは、どこにあるだろう。彼は今やヒーローであり、アンチヒーローなのだ。シーザー・ロメロ、ジャック・ニコルソン、ヒース・レジャーのジョーカーは、バットマンを引き立て役に追いやった。一方でジャレッド・レトのジョーカーは、ハーレイ・クインの脇役だった。しかしホアキン・フェニックス版のオリジン・ストーリーは、スーパーヒーローとは無縁の間の抜けた普通の人間から始まる。ジョーカーは、犯罪を犯さないクラウン・プリンスを映画ファンに押し付けられるほど、ポップカルチャーに強力なプレゼンスを持っているだろうか? ジョーカーは、華やかで気の狂った冷血な殺人者から始まった。そして今、彼はスポットライトを独占している。ジョークの落ちがどうなるのか、結末が待ちきれない。

Translated by Smokva Tokyo

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE