ジェームズ・フランコ、自身の演劇学校の生徒からセクハラで告訴

セクハラで訴えられたジェームズ・フランコ(Vianney Le Caer/Invision/AP/Shut)

ジェームズ・フランコは、自ら経営していた演劇学校の元生徒からセクハラで訴えられた。訴状によると、「教師としての権限を悪用し、女性生徒たちに対する不適切な行為の蔓延に携わった」という。

2年近く前に5人の女性がジェームズ・フランコをセクハラで訴えて以来、フランコが経営する演劇学校の元生徒ふたりが性的搾取を強いられたと法的措置に踏み切った。

ニューヨーク・タイムズ紙が報じたところによると、フランコが経営していた演劇学校Studio 4の元生徒であるサラ・ティザー・カプランとトニ・ガールのふたりは、フランコとビジネスパートナーのヴィンス・ジョリヴェットを複数の不適切行為で訴えた。

訴状によると、フランコとビジネスパートナーは、学校で「教師ならびに雇用主としての権限を悪用、さらには自らのプロジェクトに参加できることをだしに使い、女性生徒に対する不適切な行為の蔓延に携わった」。訴状は、米現地時間10月3日にロサンゼルス郡上級裁判所に提出された。

さらにフランコには、見込みのある生徒を“セックスシーン・マスタークラス”に入学させ、フランコがテープを所有し続けるということに同意の上で録画オーディションを実施した疑いが向けられている。オーディションを受けた生徒は、録画に対して一切権利を主張しない、と署名までさせられていた。

損害賠償の支払いとともに、ティザー・カプランとガールはStudio 4が携わったすべてのテープの破棄を求めている。それに対し、フランコの代表者はすぐにコメントするのを控えた。

ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインと#MeToo運動の余波のなか、ティザー・カプランは2018年1月7日のTwitterへの投稿でフランコのセクハラを告発し、そのツイートはインターネットで爆発的に広まった。それは、ロサンゼルス・タイムズ紙がフランコのスキャンダルを暴くほんの数日前の出来事だった。米人気深夜番組『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』に出演した際、フランコは訴訟内容が「正確ではない」とコメントした。

複数の告発にもかかわらず、フランコはコーエン兄弟の『バスターのバラード』から近日公開予定のアニメ映画『Arctic Dogs(原題)』にいたるまで、数多くの作品に出演し続けた。フランコは米HBOのドラマシリーズ『DEUCE/ポルノストリート in NY』にも出演しており、自らがメガホンを取った『Zeroville(原題)』と『The Pretenders(原題)』の2作品も公開間近だ。

「わたしの告白が想像したような結果にならなかったと考えるだけで、夜も眠れません」とティザー・カプランは、訴訟を起こした後にニューヨーク・タイムズ紙にコメントした。「フランコのような人々は間違っていて、危険で、彼らの行為が繰り返されてはいけないということを私に示してくれる公的なアクションはいまだに取られていません」。


Translated by Shoko Natori

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