30万人のアメリカ人が犠牲に オピオイド対策を怠った麻薬取締局

「1999年から2013年まで、オピオイド絡みの死亡件数は毎年8%の割合で増加しています」とホロウィッツ監察総監。「その後2013年から2017年にかけての増加率は、年間約70%にまで膨れ上がっています」

報告書は、DEAが「最近になってオピオイド危機対策に乗り出したが、まだまだ課題は山積みである」ことを認めている。

ローリングストーン誌に宛てた声明のなかで、DEAは「関連プログラムに対する監察官室の評価と、改善されたオピオイド拡散防止の規制と取り締まり強化について報告する機会が与えられた[ことに感謝し]……違法な行動に関与したのは、DEAに登録されている180万社以上の医薬品メーカー、流通業者、販売薬局、処方薬局のほんの一部であるものの、DEAは引き続き責任の所在を特定し、根絶に努める」と述べた。

DEAはさらに「ますます多くの個人や企業がオピオイド危機を助長した行動を問われて民事および刑事訴訟に直面している」点も指摘した。2017年度、DEAは国内最大の薬品流通業者数社を相手に民事訴訟を起こし、民事制裁金としてそれ以前の7年間の総額を超える1億9400万ドル強を獲得した。2019年8月現在、今年度はさらに5100万ドルの民事制裁金」を獲得している。

また2017年1月から2019年8月にかけて、一部オピオイドの処方件数が30%以上も減少している、とも述べている。

Translated by Akiko Kato

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE