04 Limited Sazabysが自身最大規模のワンマンで提示した終わらぬ道の先

04 Limited Sazabys(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

04 Limited Sazabysが、9月29日さいたまスーパーアリーナにて自身最大規模のワンマンライブ〈YON EXPO〉を開催した。本記事では、2万人が熱狂した当日の模様をレポートでお届けする。

EXPO(=博覧会)を題し開催した本イベント。会場に隣接するスペースには様々なエンターテインメントが楽しめるエリア「YON PAVILION」が登場した。新グッズ売り場やガチャガチャブースはもちろんのこと、ストラックアウトやダーツなど6種類のゲームが楽しめる「AMUSEMENT AREA」に、カラオケブースも大盛り上がり。フォーリミにまつわる企業が出店した「BOOTH AREA」では、実際にライブで使われたものと同じモデルの楽器で記念撮影ができるフォトスポットも登場し、多くのファンが詰めかけた。「FOOD AREA」には、RYU-TA監修の“麺や おがた”も出店し、開場前に売り切れるほどの盛況ぶり。他にも特別撮り下ろし作品が展示された写真展が開催されるなど、コンテンツ盛りだくさんのアリーナ会場となっていた。

フォーリミは、毎年彼らの地元の愛知で〈YON FES〉という野外フェスティバルを主催している。今回のワンマンライブのタイトル〈YON EXPO〉もそれを想起させるようなネーミングだ。イベントそのものが「場」となるフェスとは違い、本イベントはフォーリミというバンドそのものがコンテンツを生む「場」となりストーリーを作っていく彼らを象徴するようなイベントとなったと言えるだろう。フォーリミが作った土壌に芽吹いていくカルチャーを純粋に楽しんでいるお客さんの姿がそこにはあった。

17時40分、客電が落ちるとメンバー4人が日常から抜け出して会場に走って向かうというまるで映画のワンシーンのような映像が流れ、スーツ姿の4人が登場。大きな歓声の中、「Now here, No where」からライブがスタートした。ステージ前にはメンバーが見えるほどの薄い幕が垂らされそこに歌詞のタイポグラフィが投影されるという演出。この曲は、フォーリミが初の日本語詞に挑戦し、バンドが前に進む大きなきっかけとなった曲だ。単純に盛り上がって楽しむだけじゃない、そこにどんな積み重ねがあって今日の開催に至ったのかが想起されるそんなオープニング曲からライブが始まった。GEN(Vo)が「もっと高く、もっと強く、一緒にいいとこ行きましょう!」と叫ぶと「warp」、「Kitchen」と勢いよく続ける。


Photo by ヤオタケシ

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Photo by ヤオタケシ


Photo by ヤオタケシ


Photo by ヤオタケシ

GENが「俺たちは大人になったので。誰かの背中を押すようなそんな曲です!」と言うと、最新シングル収録の「Cycle」へ。スーツをバシッと決めた彼らの姿にはそんな意味も込められていたのではないだろうか。そのまま「message」「My HERO」「fiction」「Montage」と攻撃的な曲が繰り広げられ、会場も溢れんばかりのエネルギーで応える。フォーリミの楽曲はメロコアの進化系とよく評されるが、ライブを観るとその邦ロック的な整った部分とKOUHEIの確かなドラムスキルに裏付けられたメロコアの勢い、そしてフォーリミならではのお客さんを楽しませるエンタメ力が絶妙なバランスで魅力につながっているのだと気がつかされる。

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