ハリー・スタイルズが影響を受けた15のこと

12. ピーター・ガブリエルの「スレッジハンマー」のMV

「ミュージックビデオの最高傑作だね。いかにもエイティーズらしいシンセのパンパイプのサウンドが大好きだ。実際、このサウンドは『スレッジハンマー』とセリーヌ・ディオンの『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』でしか聴かなくなったね」。

13. エルヴィス・プレスリー

「初めて聴いた音楽はエルヴィス・プレスリーだった。小さい頃、よくカラオケでエルヴィスを歌ったよ。祖父母がいつもエルヴィスを聴いていたから。祖父のためにカセットのA面に僕が歌うエルヴィスの曲を録音して、B面にエミネムを録音した。そしたらなんと、間違えてうっかりエミネムのほうをかけちゃったことがある」。

14. ハリー・ニルソン

「ウィズアウト・ユー」などのイージーシスニングふうバラードをささやくように歌い上げるロサンゼルスのエキセントリックなレジェンド。そんなニルソンには、ジョン・レノンと大酒盛りをし、独自のおかしなポップファンタジーを追求した奇人としての側面もある。簡単に言うと、まさにスタイルズ好みというわけだ。「僕が好きな偉大なソングライターはみんな、自分のポップソングを持っていた。ジョニ・ミッチェルには『Help Me』、ポール・サイモンには『You Can Call Me Al』、ハリー・ニルソンには『Coconut』があるようにね。ポップスに対する恐怖心を克服しなければいけないんだ」。

15. スティーヴィー・ニックス

「ゴールド・ダスト・ウーマン」と彼女の「小さなミューズ」は、誰もが愛してやまないロック界の友情の象徴だ。2019年3月のロックの殿堂入り式典で神々しいほど眩しいニックスの前でスタイルズがひざをついてアワードを手渡した姿は、世代を超えたアイコニックなイメージとして現代の私たちの記憶に刻まれた。ふたりが共演を果たしたのは、2年前のロサンゼルスが最初だった。スタイルズのソロライブにサプライズゲストとしてニックスが登場したのだ。「音楽にまつわる思い出のなかで一番のお気に入りだ。サウンドチェックで一緒にフリートウッド・マックの『ランドスライド』を歌った。本番よりもイケてる! って思ったね。空っぽのライブ会場にスティーヴィーと僕だけだったんだから」。

ローマで開催されたグッチのイベントでふたりは「ランドスライド」を披露した。スタイルズは、最後の「snooooow-covered hills(雪に覆われた丘)」の超難解な高音を見事にキメた。「楽屋で練習した」と言ったスタイルズは、スマホにその時の映像を保存していた。スタイルズが例の高音をキメると、ギタリストのワディ・ワクテルは驚きのあまり、演奏の手を止めてしまったほどだ。「これが僕のお気に入り」とスタイルズは言う。「一緒に練習したんだ。ふたりきりでね」。


Translated by Shoko Natori

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