シド、インタビュー「16年で積み上げてきたものを削ぎ落とし、また組み立てている」

9月4日(水)に最新アルバム『承認欲求』をリリースするシド

シドが2年ぶりのフルアルバム『承認欲求』をリリースした。バンド結成から16年目を迎え、インディーズ時代から数えて10枚目となるオリジナルアルバムである本作を聴いてみると、これまでのシドのイメージとは異なるサウンドがそこにあった。これまでのバンドの活動の中で積み重ねてきたものを削ぎ落として、もう一度組み直したという、今のシドにインタビューを行った。


―2年ぶりのフルアルバム『承認欲求』を聴いて、全体を通して丸みがあるというか、聴きやすい印象を受けました。アルバム全体のコンセプトは最初から何か意識されて作っていたんでしょうか?

マオ:最近のシドのコンセプトとして、音も言葉も、16年で積み上げてきたものを一度削ぎ落としたり壊したりして、また組み立てようと思っていて。そういうスタイルを今4人で追求してる途中、この『承認欲求』っていうアルバムを出すことが決まったので、まさにそういうシンプルな曲たちが詰まっているんじゃないかなと思います。


シド最新アルバム『承認欲求』初回限定版A ジャケット写真

―具体的に楽曲を作るアプローチなどで変わってきた部分はありますか?

マオ:作り方とか、機材とかも変わってきてるんだけどね。

Shinji:今までだったらギターを3本重ねたりすることが多かったんですけど、シンプルに聴かせたいっていうところで、余分なバッキングとかは弾かず他の音で補ったりしています。シンプルなものの強さ、そこが結果として聴きやすいっていうところに繋がってるのかなって。

明希:プラスアルファの部分で世界を広げようっていう発想よりも、引き算の発想というか。ギターでできるものはギターでやろうとか、そういうところでの曲の捉え方がみんなちょっと変わってきたかな。ミックスも、何パターンかある中で、よりリアルなライブ感のあるテイクで落ち着いた曲もあって。素材感というか、楽器それぞれの音がちゃんと確立して聴こえて、且つライブっぽい曲を選んだり。一つ一つの楽器の音をみんな大事にするようになったのかなっていうのはあります。

ゆうや:昔、海外でライブやったときに、電圧の関係とかで、お借りしたアンプでは日本ほど作り込まなくても意外といい音が出たりしたんですね。それを機に日本でのアンプも新しく買ったりして。それでいい音が出せる自信があったので、シンプルな楽曲っていうのはいいなって思ってましたね。

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