鈴木茂×萩原健太がギター職人に共感、映画『カーマイン・ストリート・ギター』を語る

「何度も観ると泣けてくる!」「欲しいと思わせてくれることがすごい!」鈴木茂と萩原健太が注目する本作の見所とは?

リックが集めてくる廃材は、建物の一部として使用されていたこともあり、十分に乾燥しきっていることからギターにすると音が良く、本編では大御所ギタリストらが弾く音に酔いしれるのも見所。現在20本のギターを所有している鈴木さんは、「例えば、70年代後半~80年代の楽器ってなぜか重かったり、58~62年代のギターは、どこのメーカーのものでも音が良かったりします。本作を観て、木の状態が重さにも音にも影響してくるのだなぁ、と改めて感じることができました」とリックのギターを持ちながらしみじみ。萩原さんは「本作を何度も観ると、泣けてくるシーンがたくさんあるんですよ。ギタリストたちがどういう目的で訪れるかという、短いけれどそれぞれのストーリーが垣間見えて面白いんです!」と本作の見所をおすすめ。鈴木さんも「リックさんも訪れた人々の意見をギターに反映しているのが分かる」と語り、「本作で僕が一番注目しているのは、現代のアメリカで、将来的に値段が高くなってしまうかもしれないけれど、こだわりを持ったギターをそこまで高く売らずにいる姿勢です。欲しいと思わせてくれることがすごいし、尊敬します」とリックを最後まで絶賛した。

最後に、「茂さん、もし良ければ一曲弾いてください!」と、観客が今か今かと鈴木さんがギターを弾くのを待ちわびる観客の思いを伝える萩原さん。すると、鈴木さんは自身の「砂の女」を特別に披露!! 鈴木さんの大サービスに会場も今日一番の盛り上がりを見せ、トークショーは終了した。

※関連記事:ビル・フリゼールが語るマジカルな音世界の秘密、『カーマイン・ストリート・ギター』の記憶







映画『カーマイン・ストリート・ギター』
新宿シネマカリテ、シアター・イメージフォーラムほか大ヒット上映中!
監督・製作:ロン・マン
(『ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』)
扇動者:ジム・ジャームッシュ  編集:ロバート・ケネディ
出演:リック・ケリー、ジム・ジャームッシュ(スクワール)、ネルス・クライン(ウィルコ)、カーク・ダグラス(ザ・ルーツ)、ビル・フリゼール、マーク・リーボウ、チャーリー・セクストン(ボブ・ディラン・バンド)他
音楽:ザ・セイディース  原題:Carmine Street guitars  2018 年/カナダ/80 分  配給:ビターズ・エンド 
©MMXVⅢ Sphinx Productions.

公式サイト:
http://www.bitters.co.jp/carminestreetguitars/

※記事初出時、本文に事実誤認がありました。訂正してお詫びいたします。

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