サマソニ現地レポ BLACKPINKの快進撃は続く、幕張を揺るがした無敵モード

話を本題に戻そう。『KILL THIS LOVE』からの3曲だけはオリジナル・バージョンのまま歌われたわけだが、やはり全神経をパフォーマンスに注げる分、4人の歌とダンスも水を得た魚のように本領発揮。ROSÉのベルベット・ボイスとJISOOのハイトーン・コーラスが天高く飛翔するEDMソング「Don’t Know What To Do 」は、その後ゼッドやザ・チェインスモーカーズへと続くこの日のMARINEの流れに気持ちいいぐらいハマっていたし(ワールド・ツアーのソロ・コーナーでは、JISOOがゼッドの「Clarity」をカバーしていたりもする)、「Kick It」における全員で飛び跳ねつつのサビの大合唱がもたらす一体感/パーティー感は、リトル・ミックスやチャーリーXCXにも迫る大文字の「ポップス」としての強度に舌を巻く。

約40分の持ち時間だったため、バンドのジャム・セッションやJENNIEの「SOLO」、それにデュア・リパとのコラボ楽曲「Kiss and Make Up」がセットリストから外されていたのは残念だったが、4人のメンバーはステージ左右へと散らばって手を振ったり、投げキッスを送ったりしながらファンを魅了した。「ホントに楽しくて、時間があっという間でした!(LISA)」「私たちBLACKPINKは、12月からドーム・ツアーを行います。みなさん、ぜひ来てくださいねー!(JENNIE)」と最後のMCでBLINKとの再会を約束すると、エキゾチックなビートに乗せて獰猛なダンスをぶちかます「BOOMBAYAH」、ハウスやダンスホール・レゲエを融合したアッパーな「AS IF IT’S YOUR LAST」を投下し、大観衆がスタジアムを揺らすほどのジャンプを見せる中でフィニッシュ。周囲の一見さんと思しきオーディエンスからは「可愛かった〜」と黄色い声が聞こえたが、YouTubeでの中継も評判だったらしいし、「BLACKPINK 2019-2020 WORLD TOUR IN YOUR AREA in JAPAN」の前哨戦としては申し分ないサマソニ初パフォーマンスだった。これはもう、ドーム全4公演ソールドアウトも夢じゃないだろう。

なお、9月7日には日本国内で3つ目のフェス出演となる「WIRED MUSIC FESTIVAL’19」が控え、10月に日本仕様の『KILL THIS LOVE -JP Ver.-』もリリースするBLACKPINK。彼女たちはコーチェラの時と同様に、サマソニの会場でもブロックハンプトンなど他のアーティストのステージを楽しんでいる様子がTwitterで拡散、Instagramではチェインスモーカーズとの2ショットも投稿されていた(JISOOはソウルでディオールのパーティーがあったため欠席)。未だにJENNIE以外のソロ・プロジェクトが待機中なことに世界中のファンがモヤモヤしているようだけれど、2020年には今年の快進撃を超えるサプライズが待っているかもしれない。最後にひとつ予言しておくと、来年はプリマヴェーラやレディングといったヨーロッパ・英国でのフェス出演、あると思います!








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※記事初出時、本文に事実誤認がありました。訂正してお詫びいたします。

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