スリップノットのコリィ・テイラーが政治家を非難「アメリカには銃が多すぎる」

スリップノットのフロントマン、コリィ・テイラーRMV/Shutterstock

米テキサス州エルパソとオハイオ州デイトンでの銃乱射事件の2日前、「アメリカにはかなり危険な銃文化があり、それが一種のカルトになっているのが心配だ」とスリップノットのコリィ・テイラーはインタビューに答えていた。

スリップノットのフロントマン、コリィ・テイラーは最新のインタビューにて銃文化をカルトと結びつけ、銃乱射事件の背後に音楽とビデオゲームがあると主張しつづける政治家を激しく非難した。

スリップノットのニューアルバム『ウィー・アー・ノット・ユア・カインド』のリリースに先立ち、テイラーはイギリスのオンライン新聞インデペンデントのインタビューに応じた。それは、米テキサス州エルパソとオハイオ州デイトンでの銃乱射事件の2日前のことだった。「アメリカにはクソみたいに銃が多すぎる。いますぐここを出て外をぶらつけば、数分も経たないうちに銃にお目にかかれるさ。アメリカにはかなり危険な銃文化があり、それが一種のカルトになっているのが心配だ」。

エルパソとデイトンでの銃乱射事件後、政治家は再び音楽、映画、ビデオゲームを徹底的に調査しはじめた。トランプ大統領がTwitterで「暴力的なビデオゲーム」や「リベラルなハリウッド」と言及する一方、デイトンでの銃乱射事件の犯人が事件当日にデスコアバンドのパーカーを着ていたため、暴力事件と音楽を結びつける根拠のない非難が再燃する結果となった。

「音楽は格好の標的だ。それは権力者には理解できないものだから」とテイラーは言い足した。「(権力者の側から)音楽を理解しようとする努力がこれっぽっちも見えないだけでなく、こうした事件の責任を少しでも取ろうとする意思さえ感じられない」。

テイラーがインデペンデント紙のインタビューに答えたわずか2日後にエルパソとデイトンで合計31人の命が奪われた結果を考えると、テイラーのコメントは不吉にも未来を予知していたことになる。

さらにテイラーはこのように語った。「黒人やゲイの人であれ、こうした人たちへの憎しみの感情はネットに何千件も投稿されてる。俺たちが目の当たりにしているのは、こうした状況に対処できなかった結果なんだ。それでも政治家は、バカみたいに音楽のせいにしたがる。1960年代から1985年にティッパー・ゴアが実施した“ペアレンタル・アドバイザリー”のラベルにいたるまで、いまもその状況は変わっていない」。

デイトンでの銃乱射事件後、テイラーは事件の責任をデスコアバンド、ジ・アケイシャ・ストレインに負わせようとしたジャーナリストを強く非難した。犯人はバンドのパーカーを着ていたのだ。「だめだ。そんなことは絶対許さない。服の問題なんかじゃない。それに、ジ・アケイシャ・ストレインは憎しみや復讐とは無関係のバンドだ。服じゃなく、犯人を責めろ、このクソ野郎」とテイラーはTwitterに投稿している。

Translated by Shoko Natori

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