モモコグミカンパニーの居残り人生教室「美容室に行くとわくわくする理由」

左からBiSHのモモコグミカンパニー、オオモトシンイチロウ氏(Photo by Takuro Ueno)

BiSHのモモコグミカンパニーによる、インタビュー&エッセイ連載「モモコグミカンパニーの居残り人生教室」。4回目はモモコが通う美容室の美容師さん、オオモトシンイチロウ氏に話を聞いてきました。

こんにちは。BiSHのモモコグミカンパニーです。連載4回目は、私がお世話になっている美容師のオオモトさんにお話を伺ってきました! 皆さんはどんなときに美容室に行きたくなりますか? 新しい自分を見つけたいとき、気分を変えたいとき、人によって様々だと思います。私はいつも美容室に行くとき、わくわくした気分になります。BiSHに入ってからもインナーカラーを入れてみたり、オレンジ、ピンクと衣装に合わせたり、気分によって変えてみたり、いろんな髪型を楽しんできました。大きいステージに立つときも、憂鬱な朝も、自分の気に入った髪でいられるだけで、自分らしく、気分よくいられるような気がします。

今回お話を伺った担当のオオモトさんは、原宿の大きな美容室で12年働いたのち、現在は独立して下北沢で「WOM(ウォム)」という自分の美容室を立ち上げ経営しています。本当にたくさんの美容師さんがいる中で、どのようにしてオオモトさんはお客さんに指名してもらうようになり、自分のお店を持てるまでになったのか。普段、美容室では静かな私ですが、今回は気になるお話をたくさん聞いてきました!

美容師になろうと思ったきっかけ

モモコ:オオモトさんが前にいた原宿の美容室に最初行ったときは、BiSHにまだ入る前だったんですよね。私が美容室に行きたいって思うときは、くすぶってるときが多いんです。新しい自分になることで現状を打破したいというか。実際、オオモトさんに髪の色を変えてもらったことでライブもすごく頑張れて、自分のことがもっと好きになったこともありました。うちの事務所は衣装はしっかり決まっているけど、髪の毛は自由に変えられるんです。だから自分の髪型をどうしようか考えてる時間、そして美容室にいる時間って、私にとってはすごく大切な環境で。オオモトさんは、お客さんと接するときに大事にしていることって何ですか?

オオモト:お客様が希望するイメージが一番大事なんですけど、そこに合わせて僕らが提案したいイメージがあるから、それらをすり合わせていくのが大切で。自分の見聞で「このお客様にはこういうスタイルが似合う」って判断しないようにしてるし、お客様が希望するものを最優先にしてます。

モモコ:美容師になろうと思ったきっかけは?



オオモト:子供の頃から図工が得意で、絵の教室に通ったり、書道もやったり、大工さんとか設計士とかにも憧れてたし、将来は何かを作る職業がいいなって漠然と思っていて。でも中学2年くらいの時、友達に紹介してもらって初めて美容室に行ったんです。それまで理容室しか行ったことなかったけど、その時に担当してくれた女性の方が沖縄出身で顔もハーフっぽい顔で、ブロンドの巻き髪でカラコンしていて、「こんな素敵な人が担当してくれるのか!」とドキドキして(笑)。家に帰った後も「すごい人に髪を作ってもらった」っていう興奮がずっと残っていて、きっかけはそこですね。僕も美容師になりたい!って。いま考えると単純な動機だけど。

モモコ:原宿のお店で美容師デビューした頃、どうやって自分をアピールしていったんですか? 同僚はもちろんのこと、原宿は美容室も多いですし。

オオモト:スタイリストになりたての頃、一日にお客様が一人みたいな状態が続いて、でもその分時間がめちゃくちゃあるから必死で考えたんですよ。「どうしたら自分の色を出せるのか」って。

モモコ:どのくらいからお客さんが来るようになったんですか?

オオモト:1年ぐらいですかね。自分のサイトを作ったんです。サロンとは関係なく。僕は写真を撮るので、撮ったものを紹介できる媒体を持ちたかったんですよね。もちろんSNSもやってましたけど。

モモコ:オオモトさんを知ってもらういいツールになったんですね。



オオモト:直接お会いできなくても、自己紹介できる場を作りたかったんです。実際、僕のサイトを見てお店に来てくれたお客様が少しずつ増えて、それと同時に趣味の繋がりからも広がっていった。僕は小中高でバスケをやっていて、社会人バスケもやってたんです。ある日、営業が終わって深夜に代々木公園でバスケをしてたら、韓国の人たちから一緒にバスケやりませんか?と誘われて。それがきっかけでバスケチームを作ったんですけど、その流れでバスケ仲間の彼女や奥さんが髪を切りに来てくれて。

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