ハードロックの栄枯盛衰を乗り越えた男が語りつくす、愛と憎しみの30年間

スキッド・ロウのヴォーカリストとして絶大な人気を誇ったセバスチャン・バック(Photo by Enzo Mazzeo)



再結成できなかった理由

再結成の話は以前も持ち上がっていた。「2年ほど前かな、再結成する直前まで行ったことがあった。1年とかそれくらい前かもしれない。でも、結局はポシャった。再結成できなかった事実を思い出すと苦々しく感じるよ。だって、歌でもよく歌われているように、人生はどんどん短くなるからね」と、バックが説明する。

「俺は『直前まで』とは言わないよ」と、バックの再結成話に反応して、ボランがメールで返事をくれた。そこには「再結成の提案は受け入れた。スネイクと俺は金銭面に関してエージェントやプロモーターと話すところまで行った。でも、何度かメールを交わしてすぐに思い出したよ。俺たちがあのときヤツをクビにした理由をね。自分の幸福と心の平和が一番大事ってことだ」と書かれていた。

またセイボはメールに「その時点でかなりイヤな気分になっていたから、電話で話すことすらやめた」と書いていた。

1996年にバックがバンドを抜けて以来、彼はVH1のリアリティ番組『Gilmore Girls』とブロードウェイ界隈で活動していた。また回顧録を書くために4年を費やした。「バズ」という愛称で知られているこのシンガーは、スキッド・ロウ絶頂期の頃と変わらず陽気で話し好きだ。カナダ人のくせに今でもサーファーのような口調で、現在進行形のスキッド・ロウの冷戦の話題を持ち出しても大して気にしていないようだ。

「23年も会っていないと、俺は連中の良いところばかり見てしまう。俺たち、みんな死ぬんだぜ、だろ? 人生は一度きりなんだから」とバック。

今回、バックはローリングストーン誌にスキッド・ロウ時代に学んだこと、最初のスターダムについて、ドラマチックなヴォーカル・スタイルになった理由、最近夢中になっているスティーリー・ダン等について語ってくれた。

―今年のスキッド・ロウ再結成のために公開で呼びかけたことへの反応は?

ないね(笑)。「うん、絶対に楽しくなる! ニューヨークのソニー・シアターだぜ!(ソニー・ホールのこと)」って言うのがどれだけワクワクしたか……でも返事なし。

―メールすらなし? 怒りのメールもない?

ないね。ってか、俺たちはそんなことしない。コミュニケーションしないのさ。俺ら、グラムメタル界のクリーデンス・クリアウォーター(・リヴァイヴァル)みたいなもんだから。

―公開で呼びかけたことで、彼らは気を悪くしたのでは? スキッド・ロウ再結成の運命は裁判所に委ねるとか?

ないよ。これはエゴの問題だと思う。連中は俺が注目されるのが嫌いだし、連中は注目されないしね。今までもずっとそうだった。連中が怒っている姿が見えるようだよ。だって俺のライブはソールドアウトになるけど、連中はそのライブには参加しないし……とかなんとか。

Translated by Miki Nakayama

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