ちゃんみな、20歳のアルバムを語る「私たちの世代が時代を作っていく」

ー本作のテーマは愛です。それはちゃんみなさんが周りの人たちから愛されていたり、必要とされていることに気が付いたからこそなんでしょうか。

ちゃんみな:もちろん。人間にとってコミュニティってすごく大事だと思うんですよ。私もいろいろな人に支えられて、愛されて、嫌われたこともある。そういうものを素直に表現すれば、周りに愛が生まれるし、憎しみが生まれると思っていて。愛というテーマで大きくは言いましたけど、喜怒哀楽の全てが経験に繋がって感情になると思っているんです。だから、愛ってすごいですよね。

ー若干20歳にして、喜怒哀楽という感情にフォーカスできるのはすごいことですよね。ここまで感情を激しく表現できるのってなんでなんでしょう。

ちゃんみな:たぶん、頭がおかしいからなんだと思います(笑)。自分の感情にフォーカスできるようになったのは音楽のおかげで。例えば歌詞を書くときに、自分の二面性に気づけるんですよ。今しゃべっている自分と、本当の心の奥にいる自分と若干ズレがあって。表に出てしゃべっている自分にはプライドだったりモラルだったりいろいろなフィルターがかかっている。今、裸であぐらをかいてしゃべるわけにはいかないじゃないですか(笑)? でも音楽をやっているときだけ、本当に素っ裸な自分と対話ができる気持ちになれて。逆に言えば、音楽をやるまで、自分という人間が何なのかということも、喜怒哀楽もよく分かっていなかったと思いますね。



ーその二面性に気づいた具体的な例ってありますか?

ちゃんみな:例えば、好きだった彼について言えば、プライドやモラルを守っている表の自分は好きじゃないと思っていたけど、曲を書いているときに彼のことを好きだったんだと気づくこともある。逆に、彼の顔が好きだったんだとか、別にそんなに好きなところはないのに好きって思い込んでいたんだなとか。曲を書いていると分かるんですよ。感情にはいろいろな色があるんだなって気がついて。そこから、本当の自分と対話をしたいと思うようになった。結構大きかった二面性のズレも最近はなくなってきました。

ーちゃんみなさんの表と裏が一致してきたということ?

ちゃんみな:一致してきたというか、すぐ自分と話せるようになった感じですね。前までは時間がかかっていたんですよ。1stアルバム、2ndアルバムのときは、わりと表の自分が書いていたんですけど、曲を書くにつれて歳を重ねて自分をもっと知れたので、今では曲を書いているときに下世話な言葉が出てきたりして。自分で書いていて、「うわ! 性格悪っ!」ってなるときもあります。例えば「Call」の〈付き合っちゃいなよ〉、〈浮気されろ〉とかって歌詞は表の自分だと出てこなかった言葉だと思うし。より深い自分が出て来ているのかなと思っています。

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