世界一のならず者ジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンの規格外エピソード集

ハンター・S・トンプソン(写真)「ハンターの編集はスタミナ勝負だった。でも、私は若かったし、あれは千載一遇だった」とローリングストーン誌創刊人ヤン・ウェナーが語った。(Photo by Arthur Grace/Zuma)



トンプソンの遺書の内容

トンプソンは遺書を残していた。「Football Season is Over(原題)」と題されたこの遺書は、のちにローリングストーン誌で公開された。それには、「67は50から17年経過している。自分に必要な年よりも、自分が望む年よりも17年多い。つまらない。俺はいつだって文句ばかり言っている。楽しくない、誰にとっても。67歳。お前は欲深くなっている。老いぼれらしくしろ。落ち着け、絶対に痛くないから」と書かれてあった。トンプソンの自殺は、彼の英雄であったアーネスト・ヘミングウェイの自殺を思い起こさせた。「ハンターはセレブリティからレジェンドになった。彼の伝説の一部が自殺だ。ヘミングウェイと同じようにね」と、ウェナーが語った。

トンプソンには最後に願いが一つあった。2005年8月、ウェナー、ジャック・ニコルソン、ジョン・ケリー、ジョニー・デップなど、200人以上の友人たちがコロラド州にあるトンプソンの自宅に集まり、満月の下、彼の遺灰が46メートルの大砲で上空に打ち上げられた。2005年3月、トンプソンはローリングストーン誌の表紙に登場し、特集の中でデップ、ジョージ・マクガヴァン、トンプソンの息子ホアンなどが思い出を語った。また、この記事で1998年にトンプソンがウェナー宛に書いた手紙も公開され、そこにはローリングストーン誌に寄稿し始めた頃の思い出が書かれてあった。「あの頃の一番の思い出は、我々がやることなすことがすべて上手く行ったことだ……切符を買って、乗り物に乗る。まるで遊園地のよう……慌ただしさに感謝だ」と。



Translated by Miki Nakayama

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE