性犯罪で起訴された大富豪エプスタイン氏、保釈申請を却下される

エプスタイン氏の弁護団による主張

エプスタイン氏の弁護団は公判前手続で、同氏がコミュニティに脅威とはならないと主張。小児性愛者のヘッジファンド経営者は、フロリダの起訴で有罪を認めて以来「とくに問題も起こさず」「誠実に慎ましい道を歩んできた」ことを理由に挙げた。また弁護団は、司法取引の条件の一部だった性犯罪者リストへの登録という「厄介な義務」を、同氏が順守した点にも触れた。

これに対し連邦検事は、エプスタイン氏が膨大な富を所有し、プライベートジェットを利用することができるうえ、海外とも強いコネクションがあると述べ、裁判前に国外逃亡するだけの十分な資産と資金があると主張した。検察はまた、エプスタイン氏がかつて原告を脅迫したことがあるとも主張。19日の公判前手続では、2018年に同氏の性的虐待疑惑に関する特集記事がマイアミヘラルド紙に掲載された際、同氏が共犯者とみられる2人に35万ドルを支払っていた事実が述べられた。

さらに検察は、当時の警察調書と原告側弁護士との面談に基づき、エプスタイン氏がかつて私立調査員を雇って原告と目撃者を脅していたと述べた。一例として、私立探偵と思われる男性が原告の両親の車に幅寄せして、あわや事故になりかけた件を挙げた。エプスタイン氏の弁護士、レイド・ワインガルテン氏はこれを否定した。

エプスタイン氏は性的目的での人身売買および共謀罪について無実を主張。現在はロウワーマンハッタンのメトロポリタン矯正センターに勾留されている。有罪判決となった場合、45年の禁固刑が求刑される。

Translated by Akiko Kato

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