スカーレット・ヨハンソン、物議を醸したキャスティング論争に物申す

「どんな役柄でも演じられることが認められるべき」と訴えるスカーレット・ヨハンソン(Jordan Strauss/Invision/AP/Shutterstock)

性同一性障害の男性の役柄にキャスティングされたことに対して抗議が殺到し、先日降板の決断を下したスカーレット・ヨハンソン。現在、この物議を醸している“キャスティング論争”について最新インタビューで言及。「どんな役柄でも演じられることが認められるべき。今は社会的な境界線がたくさん引かれていて、芸術分野にまでポリティカル・コレクトネスが反映されている」と語った。

スカーレット・ヨハンソンはAs If誌に掲載されたインタビュー内での発言が論争を巻き起こしたことについて、あの発言は「クリック数を稼ぐための餌として編集された」と発言。「最近掲載されたあのインタビューはクリック数を稼ぐために編集され、完全に文脈から外れた状態で引用されている。あのときは現代美術作家デヴィッド・サーレとの対談の中で、ポリティカル・コレクトネスと芸術の対立についての質問に答えた。個人的に思うことは、理想的な世界では、演技者はどんな役柄でも演じられるべきで、どんな形であっても芸術はポリティカル・コレクトネスに動じるべきではない。これを説明しようとしたにもかかわらず、真意が理解されていなかった」と、現地時間7月14日に(ヴァラエティ誌経由で発表した)声明の中で述べている。

ヨハンソンが論争を巻き起こした最新インタビュー内で、彼女は現在ハリウッドにいる社会に対する意識の高い人たちの最新「トレンド」が反映されていると指摘し、ポリティカル・コレクトネスがキャスティング決定に影響するべきかどうかと疑問を呈していた。

「そうでしょ、演技者として、私はどんな人物でも、どんな樹木でも、どんな動物でも演じられることが認められるべきよ。だって、それが私の仕事だし、この仕事に求められることなのだから」と、As If誌でヨハンソンはデヴィッド・サーレに発言している。

ヨハンソンのコメントが出たのは、2つのキャスティング論争に直面したあとだ。1つ目は映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』の白人化された主人公を演じたこと。2つ目が映画『Rub & Tug(原題)』の主役を演じると報じられたこと。この作品は、女の身体で生まれた性同一性障害の男性で、のちに暴力団の親分となった実在の人物を描いており、ヨハンソンのキャスティングに大して激しい抗議が沸き起こり、最終的にヨハンソンは降板を余儀なくされた。

Translated by Miki Nakayama

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