40位 デッド・ケネディーズ『暗殺』(1980年)デッド・ケネディーズのデビューアルバムは、まさにハードコア・コメディの極北だ。「カリフォルニア・ユーバー・アレス」や「ホリデイ・イン・カンボジア」等において、シンガーのジェロ・ビアフラはジョニー・ロットン顔負けの間抜けな皮肉屋を演じている。ギタリストのイースト・ベイ・レイの優れたテクニックも手伝って、『暗殺』はフィアーやアドルセンツといった同世代のライバルたちの作品よりも大きなインパクトを残した。
39位 ディーヴォ『頽廃的美学論』(1978年)パンクバンドであると同時に、パフォーマンスアート集団でもあったオハイオ州アクロン出身のディーヴォは、素晴らしくひねくれた異形のニューウェーヴを鳴らしてみせた。ロボット工学やドナルド・マクドナルド、さらには共食いする類人猿に至るまで、多様なトピックについて掘り下げる彼らのデビューアルバムは、退化こそ未来だと主張してみせた。
38位 ホワイト・ラング『Deep Fantasy』(2014年)パティ・スミスとスティーヴィー・ニックスの娘がフロントマンを務めるブラック・フラッグかのごとく、バンクーバー出身のホワイト・ラングはあらゆる曲でその欲望を爆発させる。ハイライトである「Drown With the Monster」「Face Down」等のスプラッター・ノイズ・アンセムはどこまでも新鮮だ。誕生から40年を経たパンクの遺伝子を、彼らは間違いなく受け継いでいる。