オジー・オズボーン夫妻、トランプ大統領の「クレイジー・トレイン」無許可使用に激怒

オジー・オズボーンと妻シャロンは、米大統領予備選に向けた民主党の討論会をあざ笑う動画で「クレイジー・トレイン」を不正使用したトランプ大統領を糾弾した。(MANDEL NGAN/AFP/Getty Images; Frazer Harrison/Getty Images)

オジー・オズボーンと妻シャロンがドナルド・トランプ米大統領の「クレイジー・トレイン」無許可使用を非難した。トランプがTwitter上で公開した動画で使用されており、この動画は2020年の大統領予備選の候補者をあざ笑う内容だった。

件の動画はアメリカ現地時間6月27日朝に投稿された。その前日に行われた大統領予備選ための民主党の討論会が、技術的なトラブルで上手く行かない模様を撮影した映像で始まるのだが、この冒頭部分にオズボーンの1980年のヒット曲「クレイジー・トレイン」のイントロ部分が使われていたのである。この動画は、このあとフェードアウトして真っ暗になり、トランプが演壇へと登壇する記録映像が浮かび上がるという流れだ。



ローリングストーン誌に寄せた声明の中で、オズボーン夫妻は「今朝のオジー・オズボーン『クレイジー・トレイン』の不正使用を鑑みて、オジー・オズボーンの音楽を政治広告や政治運動で使用することを禁じるという通告を、トランプの政治運動団体(とトランプ関連団体すべて)に送る。オジーの音楽は、いかなる場合でも、許可なく使用することがあってはならない」と述べている。

また、オズボーン夫妻は、少数のトランプ支持ミュージシャンの名前を挙げて、トランプが使用できる曲の代替案を提示している。「ところで、私たちからトランプ氏に提案がある。ご自身のミュージシャン友だちに連絡をとってはいかがだろう。カニエ・ウェスト(「ゴールド・ディガー」)、キッド・ロック(「I Am the Bulldog(原題)」)、テッド・ニュージェント(「Stranglehold(原題)」)なら彼らの音楽を使わせてくれるはずだ」と。

シャロン・オズボーンが、NBCのリアリティ番組「アプレンティス」のトランプ版シーズン9に出演していたことは、広く知られている。しかし、番組出演中も、トランプの政治的野望に対してシャロンは歯に衣着せぬ批判を繰り返していた。また、2016年にトランプとヒラリー・クリントンの第一回討論会のあとでコナン・オブライエンのトーク番組に出演したとき、シャロンはトランプが大統領になりたいと本気で思っていないと述べ、それから2年後のラリー・キングとのインタビューでもトランプに対する懸念を話していた。

「ちょっとゾットするわ。友人の多くも不安になっている。毎朝目覚めると『次は何が起きるの?』って考えてしまうから。すべての事柄が円滑に進んで、みんなが主導権を握るべき物事の主導権を握っていて、プロがプロらしい仕事をする状態じゃないから、どうしても不安に駆られてしまう」

オジー・オズボーン以外にも、トランプによって音楽が不正使用されたことを糾弾したミュージシャンは数多い。2016年の選挙戦では、クイーンが当時大統領候補だったトランプが「伝説のチャンピオン」を使用したことを避難し、R.E.M.、ニール・ヤング、エアロスミスなどもトランプが無許可で音楽を使用したことを公に批判した。

Translated by Miki Nakayama

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE