スタンディングロック居留地で続く闘い ソーラーパワーに向けられる部族アクティビズム

2016年にスタンディングロック居留地で起きた抗議運動は、ネイティヴアメリカンが4年に渡り苦しめられてきたと主張する問題に対し、世界中の注目を集めた。(Photo by Jessica Rinaldi/The Boston Globe/Getty Images)



スタンディングロックの人々が、ベアーズのソーラーアレイの設置を手助けした。設備のメンテナンス方法を学んだ彼らは、今後ソーラーエネルギーの恩恵を受けることとなるだろう。「ネイティヴアメリカンにまつわる悲しい物語には飽き飽きしている」とツー・ベアーズは言う。「我々には、人々の心に伝わる感動的な物語が必要だ。我々の子どもたちには、自分たちのコミュニティに参加したいという意欲が湧くよう促すと同時に、彼らが今後250年に渡り持続可能な生活を送っていけるための足がかりを作らねばならない」

グリーン・ニューディールや国連の気候変動に関する報告書がニュースの見出しをたびたび賑わす一方で、ほとんど報道されることはないが、ネイティヴアメリカン・コミュニティの間では再生可能エネルギーを推進する動きが高まってきた。

サウスダコタのパインリッジ・インディアン居留地では、サンダーバレー・コミュニティ・ディベロップメント・コーポレーションが「世代をまたぐ貧困の克服」を目指し、ソーラーパワーを主として使用する持続可能なコミュニティを構築している。ネブラスカ州のウィネバゴ族は既に400kWのソーラー施設を設置し、今後も増やす予定だという。またウィスコンシン州のフォレストカウンティ・ポタワトミでは、強力なグリーン推進運動が盛り上がり、複数のソーラーアレイが設置された。

「ソーラーエネルギーは今、各部族の間に野火のような勢いで広がっている」とロバート・ブレイクは言う。ブレイクは、ミネソタ州に暮らすオジブウェ族のレッドレイク・バンドの一員で、ソーラー設備の設置会社ソーラーベアーの創業者でもある。ソーラーエネルギーは雇用を生み出し、部族コミュニティの経済発展をもたらすと同時に、人々に目的を与えることで貧困や薬物中毒などの問題に対処することができる、とブレイクは主張する。「単なるひとつの仕事というだけでなく、母なる地球を救い、神聖な地を守ってくれる。ネイティヴアメリカンとしての我々のDNAに擦り込まれているのだ」と彼は言う。


コーディ・ツー・ベアーズ(Courtesy of James Kambeitz)

ムーブメントはさらに、政治にも及んだ。2018年11月、ミネソタ州ではオジブウェ族のホワイトアース・バンド出身のペギー・フラナガンが、州副知事に選出された。ネイティヴアメリカンの女性としては米国史上最高位にある。「私たちの環境を汚染する化石燃料の使用を止めねばならない」とフラナガンは、2019年3月に述べている。彼女は州知事と共に、ミネソタ州における2050年までのクリーンエネルギーの実現計画を掲げている。

また同じく2018年11月には、シャリス・デイビッズ(カンザス州)とデブ・ハーランド(ニューメキシコ州)の2人のネイティヴアメリカン女性が下院議員に選出されている。ホー=チャンク族のデイビッズは気候変動に対する行動の強化を公約に掲げ、ラグナ・プエブロ族のハーランドは再生可能エネルギーの提唱者で、スタンディングロック居留地での抗議運動にも参加した。「地球の将来は、今私たちができる限りの事を起こすかどうかにかかっている」とハーランドは2018年、ニュース&オピニオンサイトVoxに語っている。「地球を救えなければ、私たちには何も残らない」

Translated by Smokva Tokyo

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