ローリングストーン誌読者投票「ラモーンズのベスト・アルバム」トップ10

6位『エンド・オブ・ザ・センチュリー』

1960年代ポップ・ミュージックの熱狂的ファンであるジョーイ・ラモーンズが伝説的プロデューサー、フィル・スペクターと「ビー・マイ・ベイビー」や「ふられた気持」が生み出されたゴールド・スター・スタジオでレコーディングできる機会を断るはずがなかった。不幸にもスペクターは1979年までに精神を病んだ狂気じみた人間なっており、ジョニーが彼と対立し始めるとバンドに延々と何時間も同じ部分をレコーディングさせたり銃を振り回したりした。関係したすべての人にとって狂気的な期間となったが、どうにか傑出したアルバムが生み出された。『リメンバー・ロックンロール・レイディオ?』や『チャイニーズ・ロック』、『ロックンロール・ハイ・スクール』はラモーンズの人気曲上位を占めている。

5位『リーヴ・ホーム』

デビュー・アルバムはビルボード200で111位に留まったがラモーンズはスタイルを変えず次のアルバムをレコーディングするためにスタジオに戻った。今回は1作目の時より多少予算も時間もあったため『リーヴ・ホーム』ははるかに良い仕上がりとなった。「ギミ・ギミ・ショック・トリートメント」や「ピンヘッド」、「キル・ザット・ガール」などを含め、このアルバムはほぼ全曲が紛れもない名曲である。残念ながら今作は1作目よりも売り上げが振るわず、148位に留まった。

4位『イッツ・アライヴ』

1977年のロンドンのレインボー・シアターでの大晦日ライブがラモーンズの明らかなピークであった。テープを回しながら電光石火のごとく演奏された28曲はラモーンズのライブの決定的な記録『イッツ・アライヴ』となった。1996年の最後のライブまで新曲を数曲加えつつもほぼ同じ構成でライブを続けたが、特に翌年トミーが脱退してしまったこともあり、彼らからこのライブほど勢いを感じることはなくなってしまった。ラモーンズのライブ・アルバムは数多いが本当に聞くべきアルバムはこの作品だけである。

Translated by Takayuki Matsumoto

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