『X-MEN: ダーク・フェニックス』映画評:『X-MEN』シリーズはこれで最後にすべき

ソフィー・ターナーは——『ゲーム・オブ・スローンズ』で不滅のキャラクター、サンサ・スタークを演じた——ジーン・グレイ役で大きな可能性を見せた(Courtesy Twentieth Century Fox)

『X-MEN』シリーズにおけるエンドゲームとして位置づけられていた『X-MEN: ダーク・フェニックス』が、6月21日(金)から日本公開が開始された。米ローリングストーン誌の名物映画評論家、ピーター・トラヴァーズによる映画評を掲載する。ーーソフィー・ターナーはジーン・グレイ役で大きな可能性を見せつけたが 、監督のサイモン・キンバーグは人気SFシリーズに苦戦した模様だ。

『X-MEN: ダーク・フェニックス』は、ただ鬱陶しいだけじゃない。『X-MEN』シリーズ史上最悪な映画と言っていいだろう。2000年に最初の『X-MEN』の公開以来、12作目の作品となる。シリーズ最低と言われていた作品『X-MEN: アポカリプス』さえ埋め合わせになる。『X-MEN: ダーク・フェニックス』は死にかけの魚のように横たわって、避けられない死を待つ間に、無駄に羽ばたいているような印象だった。その失望具合は驚くほどで、今作が監督デビューとなったサイモン・キンバーグもまた、『X-MEN: ダーク・フェニックス』と共にどん底に落ちていくようだ。彼は長いこと、シリーズのプロデューサーや脚本家も務めていた。彼はキャラクターのベストな部分を理解していたはずじゃないか?そんな声が聞こえてくる。

『X-MEN: ダーク・フェニックス』の舞台は1992年、『X-MEN』シリーズ(『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』、『X-MEN: フューチャー&パスト』、『X-MEN: アポカリプス』)の続編であり、キャラクターは皆若く精悍だ。それはパトリック・スチュワートがかつて演じていたプロフェッサーXをジェームズ・マカヴォイが、そしてイアン・マッケランによって演じられていたマグニートーを、マイケル・ファスペンダーが務めることによって生み出されている。さらに現在人気急上昇中で、『ゲーム・オブ・スローンズ』で不滅のキャラクター、サンサ・スタークを演じたソフィー・ターナーは、抑えられていた力が解放され、最強のミュータントとなってしまったジーン・グレイ役を演じ、大きな可能性を見せた。物語の冒頭部分で、彼女はNASAのスペースシャトルが空中で爆発するのを片手で止めている。

彼女の強すぎる力は教員のビースト(ニコラス・ホルト)や生徒のナイトクローラー(コディ・スミット=マクフィー)、ストーム(アレクサンドラ・シップ)、クイックシルバー(エヴァン・ピーターズ)、そして自らの恋人であるサイクロップス(タイ・シェリダン)らを圧倒した。ジーンを導くのは彼女のメンターであり、青い体と変身能力を持つレイブン。彼女を演じるのは、グラミー賞を受賞し、昨今ではTime’s Up運動でも知られるジェニファー・ローレンスだ。レイブンは、「女性はいつだって男性を救って来た」とし、チームの名前をX-Womenに変更すべきだと主張。レイブンらしい考えだが、映画はそれに対して何も行動しない。



Translated by Leyna Shibuya

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