フジロック×サマソニ運営対談 フェスと洋楽文化を支える両者のリアルな本音

お互いのフェスに対する印象

―野外のフジ、都市型のサマソニというお互いのフェスについて、お二人がどう見ているのか知りたいです。

高崎:これは個人的な意見ですけど、お客さんはサマソニにフジを求めていないし、フジにもサマソニを求めていないですよね。フジの会場に来た人は、利便性とか「すぐ帰れる!」みたいなクイックな感じは諦めてると思うんですよ。サマソニに広大な緑を求めたりしないのと一緒で、そこはどっちも割り切るのが普通じゃないですか。

安藤:フジは会場が山奥だけに、天候も荒れがちですよね。そういう環境が苦手で、コンクリートのうえで快適に真夏を過ごしたいからサマソニへ行く――という意見もよく聞きます。

―キャンプこそが醍醐味という人もいれば、マジで苦手って人も一定数いますしね。

高崎:だから、長所と短所は表裏一体なんですよ。「フジの会場は遠いけど、都会の喧騒を忘れることができます!」「サマソニは家からすぐ行けるんですよ!」というふうに、どちらのフェスも真逆のアピールができる。

安藤:そこは違いますよね。サマソニはチケットさえ残っていれば、当日の思いつきでもすぐに行ける。逆にフジの場合は、事前にしっかり準備が必要だからこそ、会場にいる人たちの(サマソニとはまた違った)独特の一体感が生まれている気がするんですよ。

高崎:正直、フジは決断しないと行けないフェスだと思います。日帰りのお客さんもいますけど結構ハードですね。



フジロック ’18の光景

安藤:僕はフジに行くと「よっしゃ来たぞー!」って興奮しますけど、サマソニにお客さんとして行ったことがないので、どういう感覚なのか気になります。

高崎:ここは太字にしてほしいんですけど、僕はサマソニ皆勤賞なんですよ。最初の年から一度も欠かしたことがない。根っからのサマソニファンで、毎年足を運びながら分析しています。会場に着いたらまず、幕張メッセのTシャツ物販ブースに寄ったあと、会場中をくまなく歩くようにしていて。「今年もまぐろ茶屋……あるね」「雀荘も……あるね」って。

安藤:いろいろチェックされてるんですね(笑)。




サマーソニック2018の光景 ©︎SUMMER SONIC All Rights Reserved.

高崎:やっぱりフジにないものが目に付くかな。屋内に入って涼みながらお笑いステージを見たり、ビーチステージに行って砂浜でだらんとしたり。あとはサマソニガールですね。あの華やかな姿を見ると「サマソニ来たな」って思います。

安藤:実は今年、衣装をリニューアルしようかって話が出ていて。

高崎:そうなんですか。あの華やかな姿を見ると「サマソニ来たな」って思います(笑)。

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