『ハウス・ジャック・ビルト』、トリアー監督もお気に入りの奇妙な本編シーンが解禁

映画『ハウス・ジャック・ビルト』より(©2018 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31,ZENTROPA SWEDEN,SLOT MACHINE,ZENTROPA FRANCE,ZENTROPA KÖLN)

ラース・フォン・トリアー監督による最新作、『ハウス・ジャック・ビルト』が6月14日に日本公開を迎える。それに先駆け、マット・ディロン演じるシリアル・キラー、ジャックの巧みな話術がクセになる本編映像が到着した。

1970年代の米ワシントン州を舞台に、アートを創作するかのように殺人に没頭するシリアル・キラーのジャックが、“ジャックの家”を建てるまでの12年間を描いた本作。カンヌ国際映画祭では途中退出者が続出したにもかかわらず、上映終了後はスタンディング・オベーションが鳴りやまないという賛否真っ二つの異様な興奮に包まれた問題作だ。

新たに解禁されたのは、ジャックがターゲットとして目を付けた未亡人の女性宅へ押し入ろうとするシーン。堂々と家を訪ねたジャックが女性に「どなた?」と尋ねられ、ぎこちない笑顔で「こんにちは、警察です」と大嘘を吐くと、思わず笑ってしまう奇妙な会話劇が展開される。



マット・ディロン演じるジャックの挙動不審さ、表情、会話の間、そして2人の掛け合いの面白さ。すべてが絶妙な構成で仕上がっている同シーンは監督・脚本を務めたトリアー監督もお気に入りで、「このシーンは特に可笑しくて、一瞬で書き上げたよ」と振り返る。「ジャックの台詞を書くのは楽しかった。どんなとんでもないことを言い出してもおかしくない人間だからね。実は今作はそういったちょっとした可笑しなアイデアが散りばめられている。“悪”という概念に風穴を開けようとはしているんだ」と、ジャックの変わった言動に込められた意図を明かしている。

『ハウス・ジャック・ビルト』は、6月14日より東京・新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国でロードショー。日本ではR18+指定の無修正完全ノーカット版で上映されるとのこと。



<映画情報>

『ハウス・ジャック・ビルト』ポスター

『ハウス・ジャック・ビルト』
2019年6月14日(金)全国ロードショー
監督/脚本:ラース・フォン・トリアー(『ダンサー・イン・ザ・ダーク』、『ニンフォマニアック』ほか)
出演:マット・ディロン、ブルーノ・ガンツ、ユマ・サーマン、シオバン・ファロン、ソフィー・グローベール、ライリー・キーオ、ジェレミー・デイビス
配給:クロックワークス、アルバトロス・フィルム
原題:The House That Jack Built
R18+
(C)2018 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31,ZENTROPA SWEDEN,SLOT MACHINE,ZENTROPA FRANCE,ZENTROPA KÖLN
公式HP:HouseJackBuilt.jp

Rolling Stone Japan 編集部

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