米デトロイト警察、セックスワーカー狙った連続殺人犯を追跡中

デトロイト警察のジェイムズ・クレイグ警察長。少なくとも3人のセックスワーカーの死に関与したとみられる連続殺人犯を捜索中とのこと。(Photo by Carlos Osorio/AP/Shutterstock)

米デトロイト警察のジェイムズ・クレイグ警察長は、地元当局がセックスワーカーを狙ったとみられる連続殺人犯の捜査に乗り出していると述べた。CNNが報じている。

3月以来、デトロイト東部の空き家から3人の女性の死体が見つかっている。いずれの被害者も身元は特定できていないが、警察は3つの事件が、50代のセックスワーカーを狙った同一犯の犯行とみて捜査を進めている(3人の被害者のうち2人はそれぞれ52歳と53歳)。

「当然ながら、我々が3つの事件を関連付ける理由はあります。ですがまだ捜査の初期段階ですので、まずは犯人特定に注力したいと思います」とクレイグ警察長は5日、記者会見で語った。

1人目の被害者の遺体が発見されたのは3月19日。警察は当初ドラッグの過剰摂取が死因とみていたが、検視官はのちに、死因を鈍器による外傷だと発表した。2人目の被害者はその5日後に発見。空き家の中へ入っていく姿を目撃された後、「死後しばらくたった」状態で発見された。

被害者は3人とも空き家で見つかっており、衣類を一部脱がされていた、または全裸だった。だが3人の遺体はそれぞれ状態が異なっているため、犯行の時期の特定にてこずっているようだ。

ピープル誌とのインタビューでクレイグ警察長は、被害者は3人には「同じ特徴」が見られると述べたが、それが被害者の職業以外のものなのか、また殺害方法や発見場所などについては詳しく語らなかった。また想定される犯人の人物像として、刑務所に服役した経験があり、おそらく現在は街の東側に住んでいる人物だと述べた

「犯人を逮捕できれば、彼の詳しい経歴から興味深いことももわかるでしょう」とクレイグ警察長。「我々は似たような特徴をもつ他の事件を探していますが、いまのところまだ見つかっていません」

クレイグ警察長は、デトロイト警察が地元の団体と協力して、セックスワーカーらに危険が迫っていることを警告しているとも述べた。通常の取り締まり業務のせいで、警察はセックスワーカーと「あまりオープンな信頼関係ではない」ことも認めた。だが記者会見でクレイグ警察長は次のように強調した。「今回はセックスワーカーの逮捕が目的ではありません。凶悪な危険人物を逮捕するのが目的です」

Translated by Akiko Kato

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