1970年代から現代まで、LGBTQを讃える名曲26選


ディー・ライト「グルーヴ・イズ・イン・ザ・ハート」

巧みにファンキーなサンプルを重ねた、サイケデリックで奔放なトリオのディー・ライトは——ドラァグ文化にインスパイアされたレディ・ミス・キアーがフロントを務める——鮮烈なクィア・クラブ・キッズのエネルギーを世に送り出し、同時に熱の籠ったトラックとビデオで、多くの人々に独特の美学を見せつけた。今日でもこの曲は、盛り上がりたくてたまらない人々を誘う、魅惑の入り口的な役割を果たしている。

パンジー・ディヴィジョン「アンセム」(1993)

ベイエリア出身のゲイ・パンクのパイオニアであるパンジー・ディヴィジョンは、グリーン・デイが1994年、アルバム『ドゥーキー』を提げたツアーを行った際に帯同し、メインストリームへヒントを得た。セクシーな内容の歌詞と、世間の目を気にしないスタンスが、それらがファッショナブルであるという認識ができる前に、クィア・キッズの世代に慕われたのである。彼らの楽曲の中から、代表曲を選ぶのは難しい——「ディック・オブ・デス」、「グルーヴィ・アンダーウェア」、もしくはプリンスのカバーソングである「ジャック・ユー・オフ」か——迷うところだが、我々は、ゲイ「アンセム」という考えには反するような1曲を選んだ。「俺たちが持っていることの1つは、ゲイでいることを歌うことだ。俺たちはただゲイのミュージシャン、ってだけじゃない」と、ジョン・ギノーリは昨年、最新アルバムとなる『クアイト・コントラリー』をリリースした際、ローリングストーン誌に語った。「俺たちは自分たちの曲の一部として、ゲイであることを歌っているんだ。思うに、時が経つに連れて、リリースした当初よりも具体的にゲイを示唆する内容ではなくなって来ているんじゃないかな。なぜなら、あの頃は俺たちが本当に歌いたいと思ったり、ユニークなことを歌うチャンスがあった時だったからね」

メリッサ・エスリッジ「カム・トゥ・マイ・ウィンドウ」(1993)

自身をスターダムにのし上げたアルバム『イエス・アイ・アム』に収録されたこのヒットソングを書いた時、エスリッジはツアー中に孤独を感じており、いなくなってしまった恋人に思いを馳せていた。彼女のカウガール・ブルースがグラミー賞の最優秀女性ロック・ヴォーカル・パフォーマンス賞を勝ち取ったというだけでなく、ゲイ・コミュニティを支援する楽曲内容であったことを、彼女はあまり知らなかった。「アルバムがヒットするのと同時に、私はカミングアウトをしたの」と、彼女は2009年、エンターテインメント・ウィークリー誌に明かした。「ゲイ・コミュニティは私を勇気付けてくれて、サポートしてくれた。この曲のブリッジ(「彼らがどう考えようと気にしない/彼らが何を言おうと気にしない/彼らがこの愛について何を知っているの?」)が、アンセムにまでなったのよ。それは私が今まで歌に込めて来たあらゆるメッセージを迂回して、大衆の意識の一部になっていった。今でもこの曲をライヴでパフォーマンスをする時は、とても大事な瞬間なの」

Translated by Leyna Shibuya

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