私立恵比寿中学の「パフォーマンス」の変化を本人たちが語る

―様々なイベントをこなしていく中で、頭を上手く切り替えるコツはあるんですか?

安本 ひとつひとつのフェスやライブをやり切ることで、次の日の仕事にすっきりした状態で臨めるので、悔いが残らないように全部出し切ることが大事なのかなって思います。

―僕が見ていて感じるのは、6人になってから結束力やパフォーマンスのクオリティがグッと高まっているんじゃないかという点で。実際のところはいかがですか?

星名 この6人になってから、ちゃんとした話し合い以外の何気ないときにも、「次のイベントで何をやりたいか」とかいろんな話をするようになったと思います。それは年齢的な成長もあるとは思うんですけど。だから、フェスのセットリストをみんなで意見を出し合って決めるようになったり、そういうところから変わってきた気がします。

柏木 6人になってからは自分たちからも意見するようになったし、スタッフさんからも「自分たちで決めてみて」って頼ってくださることがすごく増えたので、それは大きいと思います。昔だったら、私たちだけで話し合いをすると一瞬で飽きて、「ご飯、何食べ行く?」みたいにすぐに違う話をしちゃってたんですよ。だけど今は年齢も上がってきたし、フェスでのセットリストを自分たちで考えるようになったこともあって、ステージに対する意識とか思いが強くなっているので、全員が自分たちの意見をきちんと言うようになりました。

星名 これまでもやりたいと思うことはいろいろあったけど、実現することはなかなかなかったんです。私たちの伝え方もあまり上手じゃなかったし。その頃から比べると、スタッフの皆さんとのコミュニケーションは増えた気がします。

―フェスのセットリストは何を意識して組むんですか?

真山 フェスにもよるけど、基本的には初見の方が多いと思うので、認知度の高い曲だったり、どの層に響かせたいかというところから決めていきます。

安本 楽曲の振り幅はエビ中の魅力のひとつなのでそういうところは意識しつつ、でも盛り上げたいっていう気持ちもあるからけっこう悩みます。

柏木 全部がアゲ曲っていうのも大変なので、聴かせる曲を上手く入れたりしますね。

真山 校長(私立恵比寿中学のチーフマネージャー)からやってほしい曲を提示されることもあるので、自分たちをどう見せたいかっていうところも含めて話し合いをしてまとめますけど、まだまだ至らないところが多いですね。

星名 今はまだ勉強中です。

―エビ中の楽曲は名曲だらけですし、フェスの短い時間でどの曲をピックアップするかかなり悩みそうですね。

小林 悩ましいよねえ!

安本 「アレもいいけど、アレもいい よね!」みたいになったり!

星名 いろんなジャンルの曲をやらせてもらっているが故の悩みがありますね。

―6人それぞれの思いもありますしね。

真山 でも、メンバーの思考はけっこう似てるかもしれない。

星名 歌ってる側と観てる側で捉え方がけっこう違っていて、メンバーの意見は合うんだけど、スタッフさんからはまた別の意見が出るから、みんなでよく悩んでますね。

柏木 ライブが終わった後に、「やっぱ、これを入れておけばよかったね!」ってなることもたまにあるんですよ。だから、「それは次につなげていこう」って。

―本番中、「あ、もしかしたら次の曲はアレのほうがよかったかも!」みたいなことがあったり。

全員 あるあるある!

柏木 つなぎ的な問題で。

星名 「でも、もう戻れない!」みたいな(笑)。

柏木 そういう時はもう、その曲を一生懸命やるっていう。

星名 そういうところも含めてみんなで話し合ったり考えることが増えたのかもしれない。

―先ほど柏木さんも話してましたが、自分たちでセットリストを考えるようになったことで、ステージに対する責任感も増していきますね。

真山 そうですね。自分たちで「これがいい!」って押し切ったセットリストは、ライブ後に「だから言ったでしょ?」ってスタッフさんに言えるようにするために、もうみんな必死です。

中山 うん、必死!

真山 でもそうすると、本来のライブの意味を見失いそうになったりすることがあるので、これからもセトリを決めるときは様々な課題をクリアしていけたらなと思います。

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