リンゴ・スター、月旅行について語る「頭の中では興味がある」

リンゴ・スター(Courtesy of #dearMoon)

2019年3月から4月にかけて、元ザ・ビートルズのドラマー、リンゴ・スターが約2年半ぶりに来日。スティーヴ・ルカサー(TOTO)やコリン・ヘイ(元メン・アット・ワーク)、ヘイミッシュ・スチュワート(元アヴェレージ・ホワイト・バンド)ら豪華メンバーで構成された、「リンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンド」を率いて全国7都市9公演を敢行した。

Rolling Stone Japanでは来日前に電話インタビューを実施したが、来日時にも対面取材を行った。Rolling Stone Japanが応援する日本発の世界的アートプロジェクト「#dearMoonプロジェクト」に絡め、月旅行についての話も語ってくれた。

思えばビートルズは、通算4枚目のアルバム『Beatles for Sale』の中で、ドクター・フィールグッド&ジ・インターンズによるR&Bの名曲「Mr. Moonlight」をカバーしている。また、ジョン・レノンのペンによる「Across the Universe」は2008年、NASA設立50周年を記念し北極星「ポラリス」に向けて発信された。リンゴ自身もソロ・アルバム『Goodnight Vienna』のジャケットで、SF映画『地球の静止する日』をパロディにするなど、宇宙への関心は決して少なくないはず。

ー日本を含め世界中をツアーしているあなたから見て、ツアーの面白さはどういうところにありますか?

リンゴ:日本での演奏はいつだって楽しいよ。家で1人でドラムを叩いてたって退屈なだけだしさ。素晴らしいミュージシャンとリハーサルしたり、ステージに立ったりすることが何よりも好きなんだ。オール・スター・バンドのメンバーも少しずつ変化していて、毎回新鮮さがあるね。

ーニューアルバムも制作中なんですよね。

リンゴ:今は新作を少しずつ作ってる。僕にはたくさんの音楽仲間がいるので、彼らがお茶を飲みに遊びに来たら、彼らを誘ってセッションしたり、共作したりしているんだ。そのためのちょっとしたスペースが家にあるからね。

ー今年は、ザ・ビートルズのルーフトップ・コンサートから50年ということで、ピーター・ジャクソン監督による映画が製作されると聞きました。

リンゴ:『ゲット・バック・セッション』で撮影した映像で、まだ世に出てない素材が56時間もあるんだ! マイケル・リンゼイ=ホッグが編集した、当時の映画『Let It Be』は、いささか不本意な内容だったと思ってる。ジョンとポールがやり合っているところをあえて抜き出したりしていてさ。でもあの時、ビートルズのメンバーはたくさんの喜びを感じていたし、めちゃくちゃ笑い合ったし、何よりいい音楽がたくさんあったからね。残された素材をピーターと一緒に、iPadを使ってすべてチェックしたよ。ピーター・ジャクソンによる新作は、当時の空気感にちゃんとフォーカスを当ててくれるだろう。観ている人がもっと高揚する作品になると思うよ。

ー「#dearMoonプロジェクト」は、2023年に予定されている世界初の民間月旅行に画家、写真家、音楽家、映画監督など、世界的なアーティストが最大8人同行するんです。

 リンゴ:月へのパッセンジャーズ(乗客)だね。いいね。ただ、いざ自分が本当に月に行けるかどうかというと正直わからないな。頭の中では「面白そう!」という反応を示してるけど、心の中ではまだ答えが出ていない。

ーあなたが月に行ったら、いろんなインスピレーションが浮かんできそうですね。

リンゴ:そうだね。作曲した曲はどれも「家に帰らせて」ってメッセージになると思うけど(笑)。月に行くすべての人々にピース&ラブを捧げるよ。



https://dearmoon.earth/interview/ringostarr/ja/

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