米下院議員、海兵隊時代にIS戦闘員の遺体を撮影したことがあると発言

米共和党のダンカン・ハンター議員(Photo by JIM LO SCALZO/EPA-EFE/REX/Shutterstock)

ダンカン・ハンター米下院議員(共和党、カリフォルニア州選出)が先週末行われた国境に関するイベントで、海兵隊在籍中にIS戦闘員の遺体を撮影したことがあると観客の前で発言した。

元議員の父親とともにイベントに出席していたハンター議員のこの発言は、米海軍特殊部隊(SEALs)のエリート隊長だったエドワード・ギャラガー氏を擁護する中で出てきたもの。

ギャラガー元隊長は10代の捕虜を刺し殺し、武装していない民間人の少女や老人を狙撃し、住宅街に向けて重機関銃を乱射したとして、昨年9月に逮捕された。罪状は計画殺人、殺人未遂、司法妨害など。またギャラガー元隊長はIS戦闘員の遺体と記念撮影したことで批判も浴びている。

ハンター議員は元アメリカ海兵隊員で、イラクとアフガニスタンに従軍した。

「エディ(エドワード)はひとつ罪を犯しました。この点に関しては私も同罪です。IS戦闘員の遺体を撮影して軽率な発言をしたことです」。 ニュースサイト「Times of San Diego」によると、ハンター議員はこのように発言した。議員は記念写真を撮影したことは認めたが、写真を他人と共有したり、ソーシャルメディアに投稿したことはないと述べた。「ですが、私の仲間もみな全く同じことをしています」と議員。

海軍犯罪捜査局によると、ギャラガー元隊長は16歳のIS戦闘員をめった刺しした後、遺体と一緒に記念撮影をした。そして別のSEALs隊員に、「面白い裏話付き。俺の狩猟ナイフで殺ったんだ」とコメント付きで画像を送信した。自ら率いる部隊の隊員には、このことを口外しないよう圧力をかけていたとみられる。元隊員の証言によると、ギャラガー元隊長は武装していない少女と老人を射殺したこともあるという。さらにニューヨーク・タイムズ紙の記事によれば、そこら中にマシンガンとロケット弾を「無差別に」発砲していたという。

ハンター議員はこれまでにもギャラガー元隊長を擁護する発言をしており、元隊長のヘルメットに装着したビデオカメラに収められた戦闘中の映像を議会で上映し(映像はいまのところ非公開)、元隊長の免罪を訴えている。

Translated by Akiko Kato

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