グラフィティ出身、浮世の女性たちを和紙にスプレーで描くアーティスト

TOMI-E(Photo by Yuji Shiraki)



ー10年間女性を描き続けてきて、さらに描きたいものは出てきていますか?

TOMI-E:やっぱり仕草ですかね。画集の最後の方に出てくる絵にしても、化粧で紅をつけてるところだったりするんです。女性って紅をつける時、唇を合わせてニッてやりますよね。でもそれって絵にするとけっこうブサイクで、女性が一番見られたくない表情になってしまう。ほんの一瞬なんですけど、好きな人に会う前とかに、化粧はしてるんだけど、一つ抜けてるような自然のシーンがスゴく好きで。本当、女性が描けるようになって良かったです。

ーこれはライフワークになりそうですね。

TOMI-E:もう完全にライフワークですね。無理して描かないで、ずっとこれを続けていきたいなっていうものをやっと見つけられたんです。キャンバスとか壁を描いてる時って、何をやっても提示できないんですよ。結局はアメリカの真似事であって、いくらオリジナルなものを描いても、例えば和柄を描いたとしても、それはまた違うものであって、アメリカからもらったものに対して返せないというか、提示できないというか。でもここでやっと自分の好きなものを見つけられたって感じなんです。それは出会った女性のおかげでもありますね。本当、女性のパワーは強いです。ここ7年ぐらいでスゴく女性のことを尊敬するようになりました。

ー今後考えていることは?

TOMI-E:2019年からATHLETAっていうブランドとのコラボも始まります。ブラジルのサッカーのブランドなんですけど、2020年のオリンピック・イヤーに向けて、いろいろプロジェクトがスタートしていきます。ここでも落とし込みたいのはやっぱりジャパンで。練習着でも和テイストのものを作ってみたりしたいですね。


「Rock Star Parilyn IV」(©︎TOMI-E, Photo by Yuji Shiraki)

ー画集を主婦の友社から出版しているのは理由があるんでしょうか?

TOMI-E:ある親父からのご紹介でWORKSHOP MU!!っていう、大先輩でグラフィックの先駆者の方たちとお会いさせていただいたのがきっかけです。その方たちは70年代、狭山のアメリカンハウスにみんなで生活してて、NIAGARAのジャケットやたくさんのグラフィックを描いてるんです。当時一番カッコいいストリートの人たちで、その先輩がおっしゃってたんですが、自分たちの後の世代には面白いのがいなかったらしいんですけど、僕のやってきたこととかには興味を持ってくれたらしくて。先輩たちもアメリカにヤラレて、アルバム・ジャケットなどを作ってたわけで、結局僕もヒップホップに影響を受けて同じようなことをやってたわけなんですよ。


「富壱 tomi-e」”艶"
(主婦の友社)
初画集「TOMI-E 富」以降8年の間に浮世の女性たちを和紙にスプレーで描いた作品を納めた画集。2018年、ヒップホップ誕生の日と定められた8月11日に発売された。

TOMI-E
http://www.tomi-e.jp

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