ブライアン・アダムスが語るエド・シーランやテイラーとの邂逅、武道館にまつわる思い出

ーそういえば、昨年8月にテイラー・スウィフトともステージ共演を果たしています。彼女のレピュテーション・スタジアム・ツアーのトロント公演で彼女に「大好きな曲を作った人」と紹介されて「想い出のサマー」を一緒に演奏しましたよね。

あれは、まったく予想していなかったこと。前日の夜に彼女のギタリストに会って、彼女のライブのチケットを2枚入手したいんだけどって頼んだら、彼に言われたんだ。「でも気をつけたほうがいい。彼女はきっと君に歌ってもらおうとするはずだよ!」ってね。

ーテイラーやエドのような若手ミュージシャンとコラボしたのには、彼らのファンのような若い人たちにも、自身の音楽を届けたいという思いがあったのでしょうか?

一緒に曲を書いたからといって、彼らの若いリスナーを獲得できるわけじゃない。どんなに曲が良くても、ラジオでは流れないだろうし。何しろ40を過ぎた人間のリリースした音楽を、若者が自分のプレイリストに加えることは、まずないよ。だからアルバムをリリースする時は、毎回再出発するような気持ちを忘れないようにしている。

ーもうひとり、大物スターとの共演が実現しました。ジェニファー・ロペスとの「ザッツ・ハウ・ストロング・アワ・ラヴ・イズ」での共演は、どのような経緯で実現したものですか?

印象に残るようなエピソードがあればよかったんだけど、僕に話せるのは、彼女のマネージャーに曲を送って参加してくれるかどうか尋ねたら、その返事がイエスだったということくらいかな。楽曲を届けたら、彼女がヴォーカルを入れて送り返してくれた。僕の求めるサウンドにしたかったので、向こうのエンジニアたちとも、あれこれEメールを介して作業を進めた。話せるのはそれくらいかな。



ーアルバムには若手に加えて、ジム・ヴァランス、キース・スコット、ミッキー・カリー、パット・スチュワード、フィル・ソーナリー、ボブ・ロックといった、これまであなたのキャリアを支えてきたベテラン勢も多く参加しています。今作の制作で最もこだわったのはどういうところですか?

僕のスタジオ・アルバムは、どれもその時期に自分が生み出せる最高の楽曲を集めたものなんだ。だから当然ながら、昔からの友人や新しい友人とのコラボレーションになることもある。音楽を作る上での最大の喜びだよ。

ー「ウイスキー・イン・ザ・ジャー」のカバーが収録されたのには驚きました。元々はアイルランド民謡ですが、前回の『アルティメイト』ツアーの後半でもアンコールの定番曲でしたよね。やはりシン・リジィのバージョンにインスパイアを受けたのでしょうか? 

ありがとう。あの曲は、もともと僕の照明ディレクターからダブリンで演奏するように勧められたもので、以降セットリストに入れるようになったんだ。ご承知のように、僕はこの曲がとても気に入ってるよ。だからレコーディングしてアルバムにも収録したんだ。シン・リジィにはとても敵わないと思うけど。


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