富豪を惑わす女性詐欺師、アナ・デルヴィー被告に4~12年の禁固刑

アナ・デルヴィー被告(Photo by Richard Drew/AP/REX/Shutterstock)

銀行やホテル、レストランなどから20万ドル以上を騙し取ったとして、先月有罪判決を受けた「ソーホーの詐欺師」ことアナ・デルヴィー(本名アナ・ソロキン)。アメリカ時間9日のニューヨーク・タイムズ紙によると、デルヴィー被告に4~12年の禁固刑が言い渡された。

デルヴィー被告は先月、10件の起訴内容のうち利益窃盗、第2級重窃盗、第1級窃盗未遂など8件で有罪と宣告された。だが、最も重い第1級重窃盗未遂では無罪とされた。被告は身分を偽って、銀行から2200万ドルの融資を受けようとしていた。

禁固刑に加え、デルヴィー被告には2万4000ドルの罰金と、約19万9000ドルの損害賠償の支払いが命じられた。「犯した過ちを謝罪します」と、量刑判決で被告は言った。

デルヴィー被告は巨額の資産を持つドイツの令嬢になりすまし、数年にわたってニューヨークの社交界にまんまと入り込んだ。デザイナーものの服に身を包み、レストランでは100ドルものチップをはずみ、高価なプレゼントを贈ったり、ナイトクラブとバーを併設した「コンテンポラリーアートをテーマにした巨大なビジュアルアートセンター」を開業する計画を出資者に持ちかけたという。

同時に、デザイナーズホテルで巨額の宿泊費を踏み倒し、偽造書類を作成して銀行から巨額の融資を受けようと画策した。さらにプライベートジェット会社を説き伏せて、フライト代をつけ払いにさせた。デルヴィー被告の悪事の数々の中には、モロッコへの豪華バケーションの旅費を支払わず、元友人に6万2000ドルの借金を負わせた件も含まれる(ただし、この事件はデルヴィー被告が無罪となった2件の罪状のうちの1件)。被告は総額21万3000ドル相当の金銭とサービスを騙し取ったとみられている。

Translated by Akiko Kato

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