モモコグミカンパニーの居残り人生教室「大学の恩師と語った幸せの話」

左からモモコグミカンパニー、有元健氏(Photo by Takuro Ueno)



学生との信頼関係

モモコ:(笑)人間の表情や立ち振る舞いって、その人がどういう人生を歩んできたのかってことと結びついてるじゃないですか。私はBiSHに入る前まで普通に生きてきたので、最初の頃は動きや話し方が「素人くさい」ってめちゃめちゃ言われてて、すごく嫌だったんです。でもそれって私にはどうしようもできないことだと思って、私生活の姿をどうやってモモコグミカンパニーとしていいように出せるか、考え方を切り替えたんです。

有元:映画『世界でいちばん悲しいオーディション』の中でモモコが渡辺さんにブチギレるシーンがあるじゃん。ああいうのってめちゃくちゃ大事で、いろんな意味であれはあの映画を救ってると思っていて。

モモコ:あのときはカメラがまわってたからこそ、自分が本当に思ってることを声に出して反論したいと思いました。だから撮られてなかったら逆に何も言ってなかったかもしれないです。

有元:あのシーンって、演者さんがたくさんいる空想的な世界に対して亀裂を入れてるわけじゃない? 「ちょっとこれおかしくないですか?」って。でもあの声があることで、「こういう意見を許容するところも含めてWACKです」っていう風に見えるわけだし、モモコの行動は渡辺さん的にもいいアクションだったと思うんだよね。

モモコ:この連載では、登場していただく方と自分との共通点を毎回探してインタビューしてるんですけど、学生から見たら有元先生もアイドル的存在な気がするんですよね。

有元:ある意味、虚像ではある。

モモコ:だから見られ方とか似てる部分があるかなって。

有元:演じてるっていう部分では本当に。

モモコ:学生との関係性って今はどんな感じなんですか?

有元:昔よりも信頼関係の構築が難しくなってるかな。というのは、学生がどうこうというより、僕も含めて、このネオリベラルな社会の中で人間関係の構築がみんな苦手になってきているんだと思う。人と付き合うことを「機能」として捉えているようなところがあって、手段のために「じゃあ、この人と付き合おう」みたいな感じがあるよね。



モモコ:卒論のために先生を選ぶっていうのも、ある種そういうことですよね。

有元:そうそう。単位をくれる人、卒論の指導をくれる人っていう「機能」を学生から求められてるわけだけど、自分的にはそれだけでオッケーだと思われると寂しいところはあって。

モモコ:どこまで踏み込むか。

有元:金八先生じゃないけど、本当は人と人との付き合いってところで関係を構築したいから。つまり「この人は僕を受け入れてくれてるんだから、単位じゃないところも含めて僕も引き受けたい」みたいな。

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