[ALEXANDROS]川上洋平、アメリカ映画を語る

Rolling Stone Japan vol.04掲載|[ALEXANDROS]川上洋平(Photo by OGATA for Rolling Stone Japan)



最高の映画の条件とは?

ー映画監督で絶対に観るって人はいます?

アメリカ人じゃなくて、イギリス人なんですけど(笑)。クリストファー・ノーランですね。とにかくハズレがない監督なんです。『ダークナイト』(2008年)ももちろん良かったけど、それ以前の作品も最高で。どれを観ても面白い。あんまり監督で選ぶってことは意外としないかもしれないです。でも、イーライ・ロスだけ苦手かも。『ノック・ノック』(2015年)を観たんですけど、気分が悪くなるほど完膚なきまでにバッド・エンドで。もうちょっと寸止めの美学ってのもあるんじゃないって思いました(笑)。

ー映画を選ぶときの基準って何かあります?

一人でじっくり観るものを選ぶ傾向にあるかもしれないです。サスペンスとか、そういうもののプライオリティが高いですね。でもねぇ……そもそも僕、映画選びにめちゃくちゃ時間かけちゃうんですよ。ビデオ屋の店員さんにあまりにも悩みすぎて、声かけられたことあって。「大丈夫ですか?」って。平気で2時間とかウロウロしちゃうんですよね。その時間で一本観れちゃいますよね。悩みすぎて、一回、喫茶店に行って落ち着いてから、また戻って悩む。自分のことですけど、とっとと借りちゃえばいいのに。借りて、観た映画がダメだったときにすべてが無駄になるから、それがとにかくイヤなんです(笑)。

ー結果、悪循環ですね……(笑)。

音楽や映画って時間が決まっていて、ちゃんと観たり聴いたりしようと思うとスキップすることができないから、必然的に人生の中で触れられる作品の数ってあらかじめ決まってると思うんですよね。だから、失敗してもいいやって思えないんですよ。

ーもう、将来はマイシアターというか作っちゃったほうがいいんじゃないですか?

いや、映画館に行くのが好きなんですよ。だから、将来の夢は「貸切」かなぁ。アカデミー賞にも行ってみたい。誰か連れてってくれたらうれしいな(笑)。

ーここから「ベスト系」の質問に移りたいんですが、まずは好きな俳優ベスト3から伺いたいです。

わー、そうだな。最近だと、ライアン・ゴズリング、ジェイク・ジレンホール、ジョセフ・ゴードン・レヴィットですね。日本でいう、小栗旬、山田孝之、綾野剛みたいな感じ。彼らは作品の選び方がいいんですよ。昔で言うところのブラッド・ピット、イーサン・ホーク、トム・クルーズみたいな。インディーズとメジャーの境目を行き来しているような感じがあって。でも、ちゃんとハリウッドの業界内でも評価されている。あとは、ブルース・ウィリスやダスティン・ホフマンは無条件で大好きですね。

ーもう、ベスト3とか関係なくなってきましたね(笑)。好きな女優も教えてください。

絶対忘れちゃいけないのはメリル・ストリープですね。メリルと、プライマル・スクリームのボビー・ギレスピーと、僕は誕生日が一緒なんです。毎年、誕生日の日には「おめでとう、メリル」「おめでとう、ボビー」「おめでとう、俺」って暗い部屋の中で一人で勝手に祝ってます。メリルは『クレイマー、クレイマー』が大好きです。キム・ベイシンガーもやっぱり好きですね。『8 Mile』(2002年)も素晴らしかったけど、やっぱり思い出に残ってるのは『バットマン』。あと、オーストラリア人だけど、ケイト・ブランシェットは一番好きかも! 『キャロル』(2016年)の演技が最高でしたね。ニコール・キッドマンもいいな。

ーご自身のブログでやってらっしゃる「カワカミー賞」ではベストというよりも個人的なタイプの女優も紹介していますよね?

そうですね。好みでいうと、イモージェン・プーツが断トツで一位です。あとはジュリアン・ムーア。ヒュー・グラントと一緒に出てたコメディ映画の『9か月』(1994年)で好きになって、『マップ・トゥ・ザ・スターズ』(2014年)も良かったですね。でも、ベストは『ハンニバル』(2001年)!

ーこれからが楽しみな俳優っています?

既にめちゃくちゃ人気だから僕が期待しなくても、どんどん成功すると思うんですけど、ケイシー・アフレックがアカデミー賞の主演男優賞を獲った映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』に出ていたルーカス・ヘッジズですね。彼は『スリー・ビルボード』(2017年)にも出てましたね。あと、日本だと『ソロモンの偽証』(2015年)に出ていた石井杏奈さんとか……彼女はハリウッドに挑戦した方がいいと思う。

ーいい俳優さんの条件って何ですかね?

昨日、『カメラを止めるな!』(2018年)を観たからいうんですけど、「出すんじゃないんだよ、出るんだよ」ってことですよね。出そうと思って出してるんじゃなくて、出ちゃってる人がいると、映画は輝きますよね。問答無用で没入できちゃう。そういう演技ができる人はすごいなぁって思います。

ーベスト映画についても伺っておきたいです。

うーん、『アマデウス』ですかねぇ。あれは日の目を見なかった人の映画として僕は観てて。地獄から這い上がっていこうって勇気付けられるような気がします。なので、すごく心に残ってますね。でも、4時間以上あるし何度も見返したくなるかというとそういうわけではないですね(笑)。何回観ても面白い映画は、これもイギリス映画なので、テーマとズレるかもですけど『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998年)かな。

ー今年、今のところ面白かった作品も教えてください。

『68キル』(2017年)が良かったですね。あとは、意外と『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』(2018年)が面白かった。あと、『クワイエット・プレイス』(2018年)はニューヨークで観たんですけど、俺は声を大にしてみんなに観てもらいたいと言いたい。

ー川上さんにとって、いい映画の条件って何だと思いますか?

個人的にはパーソナルなテーマのものがすごく好きですね。あとは、ワールドワイドな雰囲気の「金かけてるなぁ~」って夢を見させてくれるものも好き。やっぱり映画館で観るのが僕は好きだから、たくさんの人を喜ばせてほしいなって思うんですよね。ブロックバスター・ムービーが好き!っていうことじゃないんですけど、インディーズ作品だけどきちんと観客に楽しんでもらおうって思ってる映画が好きなんです。『カメラを止めるな!』は、まさにそういう映画ですよね。あと、ご飯が美味しそうに撮れてる映画は大体いい映画だと思いますよ(笑)。

ーすごくわかりますね。記憶に残りますもんね。

『ジュラシック・パーク』(1993年)のステーキ食べてるシーンとか、ゼリー食べてるところとか。あと『パルプ・フィクション』のミルク・シェイクとハンバーガーね。ポップコーンもすすむんですよ!

ー本当に川上さん、映画がお好きですね(笑)。

いやぁ、やっぱりね、若い子たちにももっと映画観てもらいたいなって思いますよね。ネットを介して観ることもできますけど、やっぱり映画館に行くっていう体験を通して得られるものってありますから。日本の映画館はけっこうかしこまってますけど、海外とか行くと観客がおしゃべりしてたりして、自由(笑)。正直、迷惑ですけど、それぐらいゆるく楽しくなってもいいのかなぁって思いますね。あー、時間が足りない。もっと映画について喋りたいな(笑)。

YOOHEI KAWAKAMI(川上洋平)
[ALEXANDROS] のヴォーカル、ギター。神奈川県出身。2001年に大学でバンドを結成。[ALEXANDROS] のほとんどの曲で作詞・作曲を手がける。9歳~14歳までは中東の国で過ごし、インターナショナルスクールに通っていた。ブログで独自の映画賞“カワカミー賞”を選出するほどの映画好きで、年間200本鑑賞を目標としている。

<INFORMATION>



「Pray」
[ALEXANDROS]
※映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』日本版主題歌
ユニバーサルJ
5月13日デジタルリリース

Sleepless in Japan Tour
5月18日 愛知県  ポートメッセなごや  3号館
6月15日 埼玉県  さいたまスーパーアリーナ
6月16日 埼玉県  さいたまスーパーアリーナ

・Asia Tour
Sleepless in Shanghai
6月21日 上海 MODERN SKY LAB

Sleepless in Beijing
6月23日 北京 Beijing Omni Space

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6月28日 ジャカルタ To be Announced

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6月30日 バンコク Moon Star Studio 1

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7月7日 台北 Legacy Taipei

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7月19日 クアラルンプール Bentley Music Auditorium

Sleepless in Seoul
7月21日 ソウル MUV HALL

[ALEXANDROS] オフィシャルHP
https://alexandros.jp


Rolling Stone Japan vol.04掲載

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