レッドソックス監督、ホワイトハウス訪問を辞退した理由

レッドソックスのアレックス・コーラ監督(Photo by Chris O’Meara/AP/REX/Shutterstock)

米大リーグ(MLB)、レッドソックスのアレックス・コーラ監督は、2018年ワールドシリーズ制覇チームの恒例行事でもある、ホワイトハウス表敬訪問に出席しない意向を示した。

コーラ監督はプエルトリコの新聞エル・ヌエヴォ・ディア紙に宛てた声明文の中で、かねてから口にしていた考えを公式に発表。スポーツチャンネルESPNによると、監督は今年1月、2017年にプエルトリコを襲ったハリケーン「マリア」に対するトランプ政権の救援措置に懸念を表明していた。

「私にとってプエルトリコは大事な存在です」とコーラ監督。「冬の間、私は何度も帰省して家族や友人を訪ねました。残念なことに、人々はいまも苦しみ、いまも戦っています。いまだに基本的な必需品が不足しているところもあります。電気が通っていない場所もあります。マリアの襲来からほぼ1年半経ちますが、多くの家や学校はいまだに損傷が激しい状態です」

コーラ監督はさらにこう続けた。「アメリカ政府は援助してはいるものの、まだまだ先は長い。それが私たちの現実なのです。私はことあるごとに声を上げて、プエルトリコの人々が忘れられないようにと訴えてきました。今回私が(ホワイトハウスへの訪問を)欠席しても、何も変わりません。そのようなわけで、現段階では、ホワイトハウスで気持ちよく祝う気分にはなれないのです」

コーラ監督は、今回の決断はあくまで個人的なものであり、レッドソックスとは関係がないことを明言した。「はっきりと申し上げますが、これは個人的な決断であり、チームの意向とはまったく関係がありません」

コーラ監督の他にも、祝賀会に出席しないレッドソックスの選手には、アメリカンリーグのMVPに輝いたムーキー・ベッツ、ジャッキー・ブラッドリー・Jr、ラファエル・ディバースなどがいる。つい先週には、ヴァージニア大学のバスケットボールチームのコーチをつとめるトニー・ベネット氏が、ホワイトハウスでの優勝祝賀行事の招待をチームとして辞退すると発表した。

Translated by Akiko Kato

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