ニルヴァーナとともに生きたメンバー、家族、友人が語る、カート・コバーンへの賛辞

Michel Linssen/Redferns


ジョシュ・オム(クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ)
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Rob Ball/Redferns via Getty Images
曲はよりよくなっていた

初めて『ブリーチ』を聞いた時、友達に「俺たちはもっといい曲を作っていかないとだめだ」と言ったのを覚えている。「ネガティヴ・クリープ」と「スクール」と「ラヴ・バズ」を聞いてバンドに3人のシンガーがいると思っていた。俺の頭の中のノートに新しい1ページを追加してくれるような、完全に物の見方を変えてくれるようなものだった。数年後、俺はリリース前の『ネヴァーマインド』のサンプルを手に入れたんだ。俺はブラック・フラッグやザ・クランプスを聞いて育ったから「めちゃくちゃいいとは思うけど、誰も聞かないだろうな」とずっと思っていたんだ。『ネヴァーマインド』で俺が完全に間違っていたことを証明された。俺はすごくワクワクしたよ。

下火になりかけていた頃、俺はそのシーンに関わり始めていてカートとデイヴとクリスに会った。すべてが大きくなりすぎていることにカートがうんざりしているのを見ていたけど、曲はより辛辣でよりよいものになっていた。有名になったことが明らかに彼を苦しめていて、それが複雑すぎて彼にはどう受け止めていいかわからなかったけど、それによって曲が犠牲になることはなかった。それがすごいところだ。今でも俺はニルヴァーナの曲がかかるといつも「ありがとう!何も心配せずにいられる3分間を与えてくれて」って思っているよ。

リヴァース・クオモ(ウィーザー)
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Tim Mosenfelder/Getty Images
ノスタルジックで甘く悲痛

ある意味、俺は90年代の1番のニルヴァーナのファンだったと思っている。もちろんそういう人は大量にいると思うけど、とにかく俺は彼らの音楽が本当に好きすぎて気分が悪くなるぐらいだった。胸が張り裂けそうな思いだったんだ。ニルヴァーナを知った瞬間のことをはっきりと話すことができるよ。1990年、サンセット通りにあったタワーレコードで働いていて、1年かけてニューイングランド出身のスピード・メタル・ギタリストからオルタナティヴのシンガー/作曲家になろうとしているところだった。タワーレコードの流行に敏感な従業員たちがいろいろと教えてくれた。彼らが「Sliver」をかけてくれて、俺はすぐにハマったんだ。それはメタルファンとして育った俺を揺さぶるような攻撃性だけでなく、ノスタルジックで甘く悲痛な気持ちさせる強力なメジャー・キーのコード進行とキャッチーでエモーショナルなメロディと歌詞を持ち合わせていた。自分の作る音楽でまだ表現することができていなかった俺の最も深い心の底から出てくるかのようなサウンドに感じたんだ。

『ネヴァーマインド』は俺がやりたかったものにとても近いものだと感じた。それはちょうどウィーザーを始めた頃だった。『ネヴァーマインド』からそれを目指す強い影響を受けたということは否定しようのない事実だ。

友達にカートが亡くなったと聞かされた時のことも覚えている。めちゃくちゃショックを受けた。俺だけじゃなくてウィーザーのメンバー全員がね。その後、数週間は他の音楽を聞くことができなかった。ニルヴァーナの音楽ほど嘘のない音楽はなかった。他の音楽にも別の良さを見いだせるということを理解するまでに長い時間がかかったよ。自分の音楽も含めてね。

Translated by Takayuki Matsumoto

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