ニルヴァーナとともに生きたメンバー、家族、友人が語る、カート・コバーンへの賛辞

Michel Linssen/Redferns


クリス・ノヴォセリック:
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C Flanigan/FilmMagic
彼の生き方は「自分自身の世界を作れ」だった

カートは変わったユーモアのセンスを持っていた。怪奇と言ってもいいぐらいのものだね。彼が描いた漫画や絵にそれを感じることができる。彼はビジュアルアーティストでもあったんだ。時々、彼は悪魔崇拝する子供のように高音の声で話したりしていた。俺たちはいつも馬鹿みたいに何かに笑っていたよ。大抵はくだらない冗談だったけど。彼が何かにイライラしていると俺は彼と話をした。「全部うまくいくよ」って俺は言っていた。俺はどちらかというと社交的な性格だからね。俺はステージで誰かと話したりビールを飲んだりするのを楽しむようなやつだったけどカートは本当に頭のいいやつだった。彼には彼の世の中との向き合い方があって、それに対する対処の仕方を知っていた。東洋で美とされる“沈黙”を知っていた。人の心を読むのも俺よりはるかにうまかった。年をとって俺もましになってきたけどね。吸血鬼のような人間がたくさんいて、そこには彼らの思惑が隠れている。俺はそれにまったく気づくことができなかったけど、カートはそれを見抜くことができた。彼は自分の面倒は自分で見ることができた。彼の生き方は「自分自身の世界を作れ」だった。彼はどこに住んでいても絵や音源や収集していた物などを壁に飾っていたんだ。カーネル・サンダースの像が10体あったりもした。奇妙だったけどね。ある時の家には木製のパネルがあって、1960年代の古い雑誌に女性の広告が載っていてそれをパネルに貼っていたよ。(2001年)

コートニー・ラヴ
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Jerod Harris/Contributor
愛の歌を聞かせてくれた

青いライトが2つ目の前にあるとそれがカートの目のように見えることがよくあった。本当によくあった。特にストリッパーをしていた時にね。亡くなった友達がいて、彼は薄紫っぽい目をしていた。ライトに照らされて、大きな紫のライトが目に入ってくると私にはそれが見えたの。そんな感じよ。

そのエネルギーは届いているわ。私にはそれがわかる。彼がどこにいたとしても、遺したものがなんであったとしても、それが自我を失った霊的なものとか何であったとしても、彼のエネルギーは私とフランシスの中に凝縮されている。そして、それは彼が世界に与えた影響にも凝縮されているわ。私には、人がステージで見せる人格は本当のその人の人格とは正反対である、という持論があるの。カートの場合、それは「ファックユー!」だった。結局のところ、彼の人生での最大の問題は「ファックユー。ファックユー、コートニー。ファックユー、ゲフィン。俺は俺がやりたいことをやる」って言えなかったこと。彼がそんなふうに言うのは聞いたことがないわ。そういう部分を彼がそんなふうに扱うことはなかった。彼は私に愛の歌を聞かせてくれたの。

一度だけ彼に私の曲のためのリフをお願いした時、彼はクローゼットの中にいたの。私たちの家には大きなクローゼットがあって、彼がそこで「ハート・シェイプト・ボックス 」を作っているのが聞こえて。彼は5分ほどそれをやっていたわ。コンコン、「何?」「そのリフくれない?」「うるさい!」バシャン、って感じだった。彼はコソコソやってるつもりだったけど下の階でも聞こえたわ。(1994年)

Translated by Takayuki Matsumoto

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