ローリングストーン誌が発売当初に酷評した名アルバム10選

発売当初に酷評してしまった名アルバム10選(Paul Bergen/Redferns)


ニール・ヤング 『Harvest(ハーヴェスト)』(1972年)
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レッド・ツェッペリンの最初の2アルバムをこき下ろしたジョン・メンデルソンが、今度はニール・ヤングのアルバム『Harvest』に毒を吐いた。

ジョン・メンデルソンによるオリジナル:1年以上の長い時間をかけて苦しみながら製作した(より正確に言うと、寄せ集めた)『Harvest』のニール・ヤングは、ロサンゼルスのあらゆるスーパースター界の最もうんざりする陳腐な表現を思い起こさせる。初期の自分自身を上手く模倣できない無能さをごまかそうとしているようだ。(中略)実を言うと私は、評論を書く前にアルバム全体を通して10回以上聴いた。唯一なんとか褒められる点といえば、ニール・ヤングの歌は相変わらず上手く、時に感動的だということ。しかしその他の部分で彼はどうやら、比類なく感動的かつ刺激的だったかつての自分の音楽の作り方を忘れてしまったようで、ソロシンガーとして歌の上手なただのスーパースターになってしまった。がっかりせざるを得ない。

改訂版:ローリングストーン誌が選ぶ「オールタイムベストアルバム500」の82位(2003年)
アルバム『Harvest』には、ニール・ヤング唯一のナンバー1ヒットシングル「Heart of Gold(孤独の旅路)」が収録され、1970年代のソフトロック・ブームの火付け役となった。アルバムにはジェイムズ・テイラーやリンダ・ロンシュタットもシンガーとして参加している。アルバムがリリースされた最初の週末、2人はヤングと共にナッシュヴィルで行われたジョニー・キャッシュのバラエティ番組(米ABC)に出演。番組には他に、ジェームス・ブラウンとの共演経験も持つティム・ドラモンド(ベース)ら経験豊かなセッションミュージシャンも参加した。アルバムにはヤングのバンドメイトであるクロスビー、スティルズ、ナッシュも参加している。「Old Man(オールド・マン)」や「The Needle and the Damage Done(ダメージ・ダン)」などの楽曲で聴かれるサウンドは、飛び出したギザギザの縁を削って再構築したアメリカーナ(スティールギター、スライドギター、バンジョー)と言える。

ザ・ローリング・ストーンズ 『Exile on Main Street(メイン・ストリートのならず者)』(1972年)
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パティ・スミス・グループでギターを弾くレニー・ケイはライターとしても素晴らしく、アルバム『Nuggets』でも才能を発揮している。彼は、以下のレビューを投稿した1972年当時よりも今では『Exile on Main Street』をリスペクトしているようだ。

レニー・ケイによるオリジナル:『Exile on Main Street』は、前作『Sticky Fingers(スティッキー・フィンガーズ)』に続く作品としてリリースされた。自身の問題に対処しようとしているストーンズは、またもや的をやや外したようだ。彼らは一方の問題に対処するための唯一のソリューションを一掃し、両極端のもう一方の側へ行ってしまった。いくつかの例外を除き、彼らは安易にできるものに執着し、ぬるま湯から脱しようとしなかった。確かにこのやり方で良い楽曲が生まれることもあり、彼らが再び多くの楽曲をレコーディングしていることの良い表れでもある。しかし、円熟期に入った偉大なるストーンズのアルバムと言うにはまだ遠いように思う。できれば『Exile on Main Street』をしっかりとした足がかりとし、(おそらく2カ月のツアーで磨きがかかるとは思うが)もう少しだけ視野を広げてから、次回作を我々に届けてくれることを願う。

ロブ・シェフィールドによる改訂版:5つ星『ローリングストーン・アルバムガイド』(2004年)
彼らの最も衝撃的な作品で、究極的には感動を呼ぶアルバム。ミックのヴォーカルは、壮麗なハイスピードのエレクトリックノイズの中ではひとつの楽器であり、ギター、サックス、ハーモニカの中で歌詞がかろうじて聴き取れる。何を歌おうがミックはただプラグインしてサウンドを出し、ファイトし、煽りたいのだ。キースは激しいオープニング曲「Rocks Off」から、アコースティックギターをけだるくかき鳴らす「Sweet Virginia」まで、自分の嫌な習慣や内部的なカオスを全てギターに向けた。さらに「Shake Your Hips」におけるチャーリー・ワッツのシンプルなプレイは、ノーベル賞ものだ。

Translated by Smokva Tokyo

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