アメリカで4月26日に劇場公開される最新映画『J. T. LeRoy(原題)』。その中で、コートニー・ラブが疑り深いハリウッドのプロデューサーを演じている。
売れっ子女優クリステン・スチュワートが演じるのは、6年間も架空の作家「J.T.リロイ」になりすましたサバンナ・クヌープ役。実はJ.T.リロイは、エキセントリックな義理の姉ローラ・アルバート(演じるのはローラ・ダーン)が生み出した架空の男性だった。
1999年にJ.T.リロイが処女小説『サラ、神に背いた少年』を出版するとアメリカで大ヒットし、マドンナやコートニー・ラブらも支持した。人前に出る機会あればサバンナが変装してリロイを演じた。
J.T.がどんどん有名になるにつれ、クヌープとアルバートは必死に性別をごまかそうとする。コートニー・ラブ演じるプロデューサーにはろう者だと言い、記者会見では1965年のボブ・ディラン風に、記者の質問にばかげた応対をしてみせる。「君、本当にさっきと同じ人?」と、フランス人記者に向かって尋ねる。「気づかなかった、もしかして男なの?」
解禁された映像では、ラブが演じるプロデューサーがスチュワート演じるリロイと、ダーン演じるアルバートとビジネスミーティングをおこなっている。ラブがリロイにいくつか質問すると(「何を着ているの? 稼いだお金はどうするの?」)、アルバートが代わりに答えるので、ラブはぶっきらぼうにこう言う。「なぜいつも答えるのはあなたなの?」 アルバートがしどろもどろに弁明した後、ラブは嫌味たっぷりに答える。「はいはい、オリバー・ツイストさん」
ラブが俳優業に乗り出したのは1986年。『シド・アンド・ナンシー』のグレッチェン役でデビューした。それから10年後、『ラリー・フリント』でアルシア・リージャー・フリント役を演じ、有名になった。